こんにちは
今日は第3弾でもっとさらに深く効果的な指導方法、コーチング方法について語ります。
第一弾では、選手やクライアントに指示を出す時、どこに意識を向けるよう指示すればいいかという事でFocus of attentionの基本的な話をしました。第2弾では、エクスターナルフォーカス(外的集中)とインターナルフォーカス(内的集中)の違いについて実際の研究結果を紹介しました。
今回は、また違った角度から話をしていきます。
Jared Porter教授はこのトピックの研究の際に被験者たちにアンケートを取るといった手法をいくつかの研究で取りました。つまり、内的、外的フォーカス, コントロールグループにそれぞれ違う指導法をして、決められたパフォーマンスをしてもらいます。そしてその後に「何を考えてたか」という質問をします。
アンケート
これは、被験者が本当に指導に基づいてパフォーマンスをしたかと言う確認という目的と、いったい人は与えられた情報をどうやって受け取っているのかというのを研究する目的で始めたのです。
アンケートの結果、(指導方法に関わらず)約8割の人が指導通りに考えている事がわかりました。これは、私のやった研究でも似たような結果がでました。つまり、ジャンプの研究で「ひざを早く伸ばすのに意識してジャンプしなさい(内的集中)」と言われた人の8割以上はアンケートで「ジャンプするとき何を考えていましたか?」と言う質問に対して「足を早く伸ばす事を考えていた」ということです。
この研究でさらに興味深い結果が出たのは、コントロールグループ、つまり、ただ単に「ベストをつくせ」と言われた人達がいったい何を考えているのかという事でした。
なんと、約10%の人しか外的集中の事を考えていなく、身体の動きについて考えていた人(内的集中)も20-30%でした。大多数の人達は、「前よりも早く走る」とか「前の記録を塗替える」とか「ただベストを尽くした」のように外的集中にも内的集中にも該当しな答えをしました。
何が興味深いかと言うと、外的集中の方がより効果的というのは過去の研究で分かっている事なのですが、別に本能的に人間は一番効果的な考えをしない、と言う事が分かった事です。つまり、脳がより効果的な方法を学ぶには、指導が必要かもしれないという事が結果として出た事です。
最近(2016年)の研究でWulf教授は同じようなアンケートをとり、指導通りにした人としなかった人をさらに分けて研究しました。例えば、外的集中の指導をしたのにアンケートの結果で内的集中の事を考えていたり、何も考えていなかったり、など、いろいろなバリエーションがあります。その中で、外的集中の指示通りにした人のグループとしなかった人のグループにアンケートの結果を元に分けました。つまり、外的集中指導のグループだったけど内的集中の答えを書いた人は内的集中として計算し、その逆も内的集中グループにする事でアンケートの結果に基づき、外的集中グループと内的集中グループに分けて統計的に計算しました。そうすると、結果は元の結果と同様、外的集中の方が内的集中よりもよかった、という結果がでました。
もう一つ興味深い事を話します。
アンケートで、「どっちの指導法がパフォーマンスに良い影響を与えたと思いますか」という質問を実際のパフォーマンスの結果を見せずに聞きました。
驚いた事に!なんと答えはバラバラ。ほぼ全ての人が外的集中指導の方がパフォーマンスが良かったのに、ある人は「内的集中方法が良かった」、ある人は「何も指導がない方がよかった」などと答えました。これはアジリティのテストでも、ジャンプのテストでも、僕のした研究でも同じでした。この結果で分かる事は、被験者は自分でどの指導法が一番高いパフォーマンスだったかという事の検討が全くつかないのです。なぜこういった事が起きるのかははっきりはわかりませんが、おそらく身体を動かすと言うのはとても複雑な事で、脳のコントロールにより無意識下で行われています。それを、意識的に考えたところでわからないからだという説があります。
この考え方だと、内的集中がなぜ悪いのかにある程度説明がつきます。つまり、とても複雑で意識下ではコントロールしきれない複雑なものを内的集中により意識下に持ってきて動く方が逆に脳にとっては邪魔だ、という考えたかです。
どうでしたか?
今日は第3弾でもっとさらに深く効果的な指導方法、コーチング方法について語ります。
第一弾では、選手やクライアントに指示を出す時、どこに意識を向けるよう指示すればいいかという事でFocus of attentionの基本的な話をしました。第2弾では、エクスターナルフォーカス(外的集中)とインターナルフォーカス(内的集中)の違いについて実際の研究結果を紹介しました。
今回は、また違った角度から話をしていきます。
Jared Porter教授はこのトピックの研究の際に被験者たちにアンケートを取るといった手法をいくつかの研究で取りました。つまり、内的、外的フォーカス, コントロールグループにそれぞれ違う指導法をして、決められたパフォーマンスをしてもらいます。そしてその後に「何を考えてたか」という質問をします。
アンケート
これは、被験者が本当に指導に基づいてパフォーマンスをしたかと言う確認という目的と、いったい人は与えられた情報をどうやって受け取っているのかというのを研究する目的で始めたのです。
アンケートの結果、(指導方法に関わらず)約8割の人が指導通りに考えている事がわかりました。これは、私のやった研究でも似たような結果がでました。つまり、ジャンプの研究で「ひざを早く伸ばすのに意識してジャンプしなさい(内的集中)」と言われた人の8割以上はアンケートで「ジャンプするとき何を考えていましたか?」と言う質問に対して「足を早く伸ばす事を考えていた」ということです。
この研究でさらに興味深い結果が出たのは、コントロールグループ、つまり、ただ単に「ベストをつくせ」と言われた人達がいったい何を考えているのかという事でした。
なんと、約10%の人しか外的集中の事を考えていなく、身体の動きについて考えていた人(内的集中)も20-30%でした。大多数の人達は、「前よりも早く走る」とか「前の記録を塗替える」とか「ただベストを尽くした」のように外的集中にも内的集中にも該当しな答えをしました。
何が興味深いかと言うと、外的集中の方がより効果的というのは過去の研究で分かっている事なのですが、別に本能的に人間は一番効果的な考えをしない、と言う事が分かった事です。つまり、脳がより効果的な方法を学ぶには、指導が必要かもしれないという事が結果として出た事です。
最近(2016年)の研究でWulf教授は同じようなアンケートをとり、指導通りにした人としなかった人をさらに分けて研究しました。例えば、外的集中の指導をしたのにアンケートの結果で内的集中の事を考えていたり、何も考えていなかったり、など、いろいろなバリエーションがあります。その中で、外的集中の指示通りにした人のグループとしなかった人のグループにアンケートの結果を元に分けました。つまり、外的集中指導のグループだったけど内的集中の答えを書いた人は内的集中として計算し、その逆も内的集中グループにする事でアンケートの結果に基づき、外的集中グループと内的集中グループに分けて統計的に計算しました。そうすると、結果は元の結果と同様、外的集中の方が内的集中よりもよかった、という結果がでました。
もう一つ興味深い事を話します。
アンケートで、「どっちの指導法がパフォーマンスに良い影響を与えたと思いますか」という質問を実際のパフォーマンスの結果を見せずに聞きました。
驚いた事に!なんと答えはバラバラ。ほぼ全ての人が外的集中指導の方がパフォーマンスが良かったのに、ある人は「内的集中方法が良かった」、ある人は「何も指導がない方がよかった」などと答えました。これはアジリティのテストでも、ジャンプのテストでも、僕のした研究でも同じでした。この結果で分かる事は、被験者は自分でどの指導法が一番高いパフォーマンスだったかという事の検討が全くつかないのです。なぜこういった事が起きるのかははっきりはわかりませんが、おそらく身体を動かすと言うのはとても複雑な事で、脳のコントロールにより無意識下で行われています。それを、意識的に考えたところでわからないからだという説があります。
この考え方だと、内的集中がなぜ悪いのかにある程度説明がつきます。つまり、とても複雑で意識下ではコントロールしきれない複雑なものを内的集中により意識下に持ってきて動く方が逆に脳にとっては邪魔だ、という考えたかです。
どうでしたか?
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