こんにちは。前回オープンスキルとクローズスキルについて話して間違った指導法がどう影響するかを話しました。
今回はまた違うモータースキル(技術)の違いを話します。
グロスモータースキル(gross motor skill) vs ファインモータースキル(fine motor skill)
そして
個別技術(discrete motor skill) vs. 連続的技術(continuous skill) です。
1)グロスモータースキル vs ファインモータースキル
Grossとは「全体の、大きな」の意味です。fineは「細かい」と言う意味です。つまり、始めの動きとは全身を使ったジャンプや、走る、投げる、とても複雑な動きを指します。
二つ目の動きは、パソコンでタイピングしたり、リモコンを拾って机の上に置いたり、そのリモコンでクーラーをつけたり、ドアのノブを開けたり。。。そういった小さな動き、少ない筋肉を使った動きの事を指します。
では、なぜこの話をする事が大事か、と言う事です。それは多くの研究で複雑な動きと簡単な動きでは使える理論が違う、と言う事が分かってきているからです。
例を出します。運動学習の有名な仮説でguidance hypothesis(ガイダンス仮説)というのがあります。これは指導者があまりにも細かく指導すると、選手はその指導に頼ってしまい、自分の感覚を培わなくなり、指導がなくなった時、練習の効果がなくなる、という現象です。これは、ファインモータースキル、つまり細かい動き、比較的単純な技術の時には多くの場合この現象をいろんな研究が示してきました。しかし、複雑な技術を練習している場合、この現象を予知する事は出来ませんでした。つまり、細かい技術で確立されていた理論は複雑な技術の場合説明がつかなかったのです。だからあなたか例えば論文を読んで、ある発見を知ります。しかし、それが単純な技術の場合複雑な技術に応用できるかどうかは分からないので、この2つの技術の分け方が大事だ、と言う事です。
2)個別技術(discrete motor skill) vs. 連続的技術(continuous skill)
この分類もなぜ大事かと言う理由は上で説明した事と一緒です。では、詳しく説明して行きます。個別技術とは、動きの始めと終わりがしっかりわかるもので連続的技術はある動きが繰り返されるため、始めと終わりがわからない動きの事です。
個別技術の例は、ゴルフのスイング、バスケットボールのシュート、ダーツを投げる、ピッチング、バッティング、バレーのボレーなど、どこから始まりどこで終わるかがはっきりしている動作です。
連続技術は、歩く、走る、泳ぐ、自転車に乗る、という動作です。つまり動く動作をスナップ写真で連続撮影してその30枚並べた時にある一つのサイクルが繰り返されている動作がこの技術になります。歩くにも始めと終わりがありますが、その動作は繰り返されるのではっきりしたスタートがありません。
この間に分類されるのが(serial motor skill)といって、ある個別技術が連なり、一定の連続性、つまり両方の要素を持ったものを指します。例えば車の運転でマニュアルでシフトを変える、もしくはピアノで一曲を弾く、といった事になります。
今日習った事はどちらかと言うと論文や理論を読み解く時に便利な知識になります。先ほども言いましたし、第3弾でも言いましたが、ある分類の動きで証明された事が違う分類の動きで同じ事が言えるかどうかはわからない、という事を頭に置いておいてください。
そして、前回と今回のまとめをすると、この分類は混ぜて考えれる、と言う事です。つまり複雑な動きで個別技術もあれば複雑な動きで連続技術もあります。単純な技術でクローズスキルで個別技術もある、ということです。
運動を教える時、何か新しい事を教えるときはこういった分類、についても考えてみてください。
アメリカ留学で得た情報、経験、生活、そして自分の分野であるスポーツトレーニング、コンディショニング、コーチングや運動学習(モーターラーニング)の研究情報を気まぐれに載せていくブログです。体育やコーチ、ストレング、スポーツコーチ、パーソナルトレーナー、さらに将来の研究者に役立てばと思い色々な分野を載せていきます。A blog to share knowledge of motor learning, exercise, and coaching and experience as a foreigner (Japanese) living in the U.S.
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筋トレ、トレーニングのモチベーションが上がらない?!継続のコツ
こんにちは
今日は筋トレやトレーニングのモチベーションが上がらない。。今日したくない。。。なんて日を減らすにはどうしたら良いかというもののいくつかを紹介したいと思います。
1)今の自分を知る
まず、今が現状でどれだけできるかを知るのはひとつの良いコツです。例えば、筋トレで言えば、腕立てを何回出来るのかとか、ベンチプレスで何キロ持てるのかとか。スクワットは?プランクは?背筋は?
スポーツで言えば、バスケなら、フリースローの成功確立は?2ポイントは?3ポイントは?ドリブルは?パスは? ひとつひとつどうやって計測するかを決め、今の現状を知りましょう。
2)はっきりした計画を立てる、そして期間で区切る
まずは、計画を3ヶ月とか6ヶ月という幅で立てましょう。そしてその時にとても大事なのが、数値化ができる、そして計測できる目標を建てると言う事。「強くなりたい」とか「持久力を上げたい」というのは具体性がない上、抽象的です。こういったクリアでない計画をたてるから、クリアでないトレーニングをして、目標を失う→モチベーションが下がるのです。
つまり、あなたがどこかで習った5W1Hを今活用する時が来たのです。
What, when, where, why, who, howです。誰とか、なぜはまぁいいとしましょう。
上の例で「強くなりたい」なら、まずどこが?どれだけ?を数値かできるように完成させます。たとえば、筋トレで言ったらベンチプレス。これでまず「何」がはっきりしましたね。
で、どれだけ? この時に大事になってくるのが1)です。今どれだけ出来るかわからなかったら、現実的な目標は建てれません。だから、1)がここで効いてきます。目標を建ててもそれが現実的でなければ意味がないからです。
コツは、筋トレの場合、筋肉はエクササイズで一つずつ目標を立てて行く。ショルダープレス、腕立て、懸垂、スクワット、、、など。一つ一つのエクササイズに数値化できる目標をきめましょう。
3)具体的なメニューを作る
1)と2)をやったらそれを達成するために、どうしたら良いかというメニューを立てて行きます。1ヶ月とか事に難しさやしんどさ(負荷)を増やしていくようなメニューにすると、1ヶ月後に2ヶ月目のメニューをするには3週間後のメニューをさぼれない。さぼったらできないから。1週間後もさぼれない。じゃぁ明日もさぼれないし、今日もサボれない。だって、一つ一つクリアして行ってできるメニューだから。そして、今回の例で言うと3ヶ月とか6ヶ月の期間の後にもっかい1)をしてどれだけ伸びたかわかりますよね。そうしたら、また次の目標を立てる。
4)記録を取る
一番大事なプロセスです。記録を取っていると、見直して、どこが悪かったか修正できますから。筋トレの日が少なすぎた?多すぎた?重量が足りなかった?セット数?回数?経験のある人がみればどれが原因かすぐわかります。
5)言い聞かせる
筋トレは投資です。今、動けてるから、ってあなたが子供の時成長して来たように、あなたの身体は衰えて行きます。つまり、いまの感覚で物を言っている事が間違っているのです。だから、投資が必要なんです。でも、それは10円玉貯金のようなもので、コツコツとしかできません。一回の筋トレやトレーニングは10円のようなものであまり意味がないかもしれません。でも、それをためていくんです。それ以外の方法はありません。
しかし、トレーニングは10玉貯金より残酷。なぜかと言うと貯金をやめるとなくなるからです。継続が力となるのです。サボると思い知ります。それを教訓として、自分に言い聞かせてください。あと腕立て一回。あと、1セット。この積み重ねが3ヶ月後の自分を作るんです。一日1セットサボって週4回筋トレがあるとしましょうよ。1ヶ月で16セット、3ヶ月で64セット。一日4セットだとすると、筋トレ16回分。休憩を間に1日挟むと考えて、なんと3ヶ月で32日。
筋トレやトレーニングで大事なのは勝つ事じゃないです。「負けない」事です。昨日49回やったなら、今日は出来れば50回。それであなたの勝ち。でも調子悪い時もある。だから49回しましょう。それであなたは負けた事にはなりません。勝ち続ける事はできません。負けない事はできます。今日、その1回、1セット。これはあなたの3ヶ月後の移し鏡です。
また他にも色々モチベーションを上げたり、保つコツをちょくちょく話していきます。
今日は筋トレやトレーニングのモチベーションが上がらない。。今日したくない。。。なんて日を減らすにはどうしたら良いかというもののいくつかを紹介したいと思います。
1)今の自分を知る
まず、今が現状でどれだけできるかを知るのはひとつの良いコツです。例えば、筋トレで言えば、腕立てを何回出来るのかとか、ベンチプレスで何キロ持てるのかとか。スクワットは?プランクは?背筋は?
スポーツで言えば、バスケなら、フリースローの成功確立は?2ポイントは?3ポイントは?ドリブルは?パスは? ひとつひとつどうやって計測するかを決め、今の現状を知りましょう。
2)はっきりした計画を立てる、そして期間で区切る
まずは、計画を3ヶ月とか6ヶ月という幅で立てましょう。そしてその時にとても大事なのが、数値化ができる、そして計測できる目標を建てると言う事。「強くなりたい」とか「持久力を上げたい」というのは具体性がない上、抽象的です。こういったクリアでない計画をたてるから、クリアでないトレーニングをして、目標を失う→モチベーションが下がるのです。
つまり、あなたがどこかで習った5W1Hを今活用する時が来たのです。
What, when, where, why, who, howです。誰とか、なぜはまぁいいとしましょう。
上の例で「強くなりたい」なら、まずどこが?どれだけ?を数値かできるように完成させます。たとえば、筋トレで言ったらベンチプレス。これでまず「何」がはっきりしましたね。
で、どれだけ? この時に大事になってくるのが1)です。今どれだけ出来るかわからなかったら、現実的な目標は建てれません。だから、1)がここで効いてきます。目標を建ててもそれが現実的でなければ意味がないからです。
コツは、筋トレの場合、筋肉はエクササイズで一つずつ目標を立てて行く。ショルダープレス、腕立て、懸垂、スクワット、、、など。一つ一つのエクササイズに数値化できる目標をきめましょう。
3)具体的なメニューを作る
1)と2)をやったらそれを達成するために、どうしたら良いかというメニューを立てて行きます。1ヶ月とか事に難しさやしんどさ(負荷)を増やしていくようなメニューにすると、1ヶ月後に2ヶ月目のメニューをするには3週間後のメニューをさぼれない。さぼったらできないから。1週間後もさぼれない。じゃぁ明日もさぼれないし、今日もサボれない。だって、一つ一つクリアして行ってできるメニューだから。そして、今回の例で言うと3ヶ月とか6ヶ月の期間の後にもっかい1)をしてどれだけ伸びたかわかりますよね。そうしたら、また次の目標を立てる。
4)記録を取る
一番大事なプロセスです。記録を取っていると、見直して、どこが悪かったか修正できますから。筋トレの日が少なすぎた?多すぎた?重量が足りなかった?セット数?回数?経験のある人がみればどれが原因かすぐわかります。
5)言い聞かせる
筋トレは投資です。今、動けてるから、ってあなたが子供の時成長して来たように、あなたの身体は衰えて行きます。つまり、いまの感覚で物を言っている事が間違っているのです。だから、投資が必要なんです。でも、それは10円玉貯金のようなもので、コツコツとしかできません。一回の筋トレやトレーニングは10円のようなものであまり意味がないかもしれません。でも、それをためていくんです。それ以外の方法はありません。
しかし、トレーニングは10玉貯金より残酷。なぜかと言うと貯金をやめるとなくなるからです。継続が力となるのです。サボると思い知ります。それを教訓として、自分に言い聞かせてください。あと腕立て一回。あと、1セット。この積み重ねが3ヶ月後の自分を作るんです。一日1セットサボって週4回筋トレがあるとしましょうよ。1ヶ月で16セット、3ヶ月で64セット。一日4セットだとすると、筋トレ16回分。休憩を間に1日挟むと考えて、なんと3ヶ月で32日。
筋トレやトレーニングで大事なのは勝つ事じゃないです。「負けない」事です。昨日49回やったなら、今日は出来れば50回。それであなたの勝ち。でも調子悪い時もある。だから49回しましょう。それであなたは負けた事にはなりません。勝ち続ける事はできません。負けない事はできます。今日、その1回、1セット。これはあなたの3ヶ月後の移し鏡です。
また他にも色々モチベーションを上げたり、保つコツをちょくちょく話していきます。
なんか調子が悪い?練習やトレーニングの違いを一回で捉えない。
こんにちは
今日は、なんか今日は調子が悪いな、とか力が出ない、発揮できてないと言うときに考える要素などをトレーニングをする側の目線とコーチ目線で話してみました。
なんか今日、おかしい。そんな時、その日のパフォーマンスだけ見てトレーニングメニューを変えたりしていませんか?もちろん細かく調節していくのも大事なのですが、一回の練習やトレーニングだけで結果を捉えるのはちょっと早とちりかもしれません。
•トレーニングに大きく影響する要素
色々な要素があり、さらにそのコンビネーションで調子というのは変わります。だから、キリがないので大きな要素を紹介します。
ー睡眠:いつもより1、2時間短いだけで大きく影響します。
ー水分:わずか1%の水分の違いでパフォーマンスには大きく影響すると研究ではっきり出ています。
ートレーニング前の栄養補給とタイミング:トレーニングの1時間前にトレーニングを思いっきりするのを手助けするだけの糖分やその他ビタミン、アミノ酸を取っていますか?
ートレーニング後又は前日の食事:太りたくないとか思って、カロリーを異常に少なく取っていませんか?栄養をトレーニング後に補給しないのは、回復にも次の日のトレーニングにも影響し、次の日トレーニングで100%出せない、つまり消費カロリーもトレーニングの効果も激減。結局本末転倒。
ー精神的ストレス:人間関係や仕事。恋人関係や家族。世の中にはいろんなプレッシャーやストレスの原因があります。そして、それは全部運動に影響します。
•コツ
運動を週に3回以上する人は一日8時間、最低でも7時間は寝るようにしましょう。アスリート、学生で部活をやっているなら、8時間から9時間は絶対に確保してください。
水分はとりあえず、こまめに取る事。
トレーニング後はがっつり食べてください。トレーニングで一番大事なのは回復力です。次の日に疲れをいかに残さないか。カロリーと回復力は比例しているので、これが鍵です。
•おすすめ
これらをするのに、一番いいのは日記のような物をつける。僕は筋トレのメニューの隣に白紙の部分があります。ここに、実際にした筋トレの重量、セット、回数などを書き込みます。そうする事によって、メニュー通りできたのか、できなかったのか、などを見比べれます。
さらに、その記録表の下に少しメモのスペースを取ってあります。ここに、目標セット以上できたとか、重量が簡単だったとか、できなかったとか書きます。
できなかった場合には、原因を探ります。睡眠や食べた物を書いたり。。日記のようなものですね。この情報を元に次悪かった場合には自分の考え得る要素を改善しトレーニングに取り組む。元にもどった場合、その要素が大きかった、ということだし、また駄目だった、と言う場合、さらに何か影響していないか考える。例えば、面接があった、とか試験前でストレスがあったとか、、色々。メニューの本当の改善はそれからでも遅くないと思います。
つまり、人間はアップダウンがあって当たり前の生物。だから、ちょっと一日違うかっただけで、メニューが悪いとは限らないのです。一回で変えるべき状況もあります。でも、まず色々あり得る可能性に思いを巡らせてください。
身体の調子はとても多面的です。。
今日は、なんか今日は調子が悪いな、とか力が出ない、発揮できてないと言うときに考える要素などをトレーニングをする側の目線とコーチ目線で話してみました。
なんか今日、おかしい。そんな時、その日のパフォーマンスだけ見てトレーニングメニューを変えたりしていませんか?もちろん細かく調節していくのも大事なのですが、一回の練習やトレーニングだけで結果を捉えるのはちょっと早とちりかもしれません。
•トレーニングに大きく影響する要素
色々な要素があり、さらにそのコンビネーションで調子というのは変わります。だから、キリがないので大きな要素を紹介します。
ー睡眠:いつもより1、2時間短いだけで大きく影響します。
ー水分:わずか1%の水分の違いでパフォーマンスには大きく影響すると研究ではっきり出ています。
ートレーニング前の栄養補給とタイミング:トレーニングの1時間前にトレーニングを思いっきりするのを手助けするだけの糖分やその他ビタミン、アミノ酸を取っていますか?
ートレーニング後又は前日の食事:太りたくないとか思って、カロリーを異常に少なく取っていませんか?栄養をトレーニング後に補給しないのは、回復にも次の日のトレーニングにも影響し、次の日トレーニングで100%出せない、つまり消費カロリーもトレーニングの効果も激減。結局本末転倒。
ー精神的ストレス:人間関係や仕事。恋人関係や家族。世の中にはいろんなプレッシャーやストレスの原因があります。そして、それは全部運動に影響します。
運動を週に3回以上する人は一日8時間、最低でも7時間は寝るようにしましょう。アスリート、学生で部活をやっているなら、8時間から9時間は絶対に確保してください。
水分はとりあえず、こまめに取る事。
トレーニング後はがっつり食べてください。トレーニングで一番大事なのは回復力です。次の日に疲れをいかに残さないか。カロリーと回復力は比例しているので、これが鍵です。
•おすすめ
これらをするのに、一番いいのは日記のような物をつける。僕は筋トレのメニューの隣に白紙の部分があります。ここに、実際にした筋トレの重量、セット、回数などを書き込みます。そうする事によって、メニュー通りできたのか、できなかったのか、などを見比べれます。
さらに、その記録表の下に少しメモのスペースを取ってあります。ここに、目標セット以上できたとか、重量が簡単だったとか、できなかったとか書きます。
できなかった場合には、原因を探ります。睡眠や食べた物を書いたり。。日記のようなものですね。この情報を元に次悪かった場合には自分の考え得る要素を改善しトレーニングに取り組む。元にもどった場合、その要素が大きかった、ということだし、また駄目だった、と言う場合、さらに何か影響していないか考える。例えば、面接があった、とか試験前でストレスがあったとか、、色々。メニューの本当の改善はそれからでも遅くないと思います。
つまり、人間はアップダウンがあって当たり前の生物。だから、ちょっと一日違うかっただけで、メニューが悪いとは限らないのです。一回で変えるべき状況もあります。でも、まず色々あり得る可能性に思いを巡らせてください。
身体の調子はとても多面的です。。
14•フィードバックについて(5):コーチ、先生、トレーナーの質を上げるため
こんにちは
今日はフィードバック最終弾、5弾として、大切な理論の話をしたいと思います。
Guidance Hypothesis (ガイダンスの仮説)
これはフィードバックについて大切な理論です。
この説は、フィードバックを毎回与えると、練習でのパフォーマンスは著しく上がります。1〜4でわかるようにコーチがフィードバックを与えることによって生徒、クライアント、選手などが技術を向上させる事ができる、と言うのははっきりと研究でわかっています。
しかし、その強い効果ゆえ、フィードバックを練習で与えすぎると、選手はそのフィードバックに頼ってしまい、その時に築き上げるべき大切な自分の「感覚」を鍛える事をしなくなるのです。
その結果、のちの学習能力テストや応用能力テストでフィードバックなしでパフォーマンスをすると結果が著しく落ちる、と言う事がわかっています。
逆にフィードバックが少なかった選手は練習中のパフォーマンスはフィードバックを毎回もらっていた選手と比べて著しく悪かったものの、フィードバックなしの学習能力テストや応用能力テストで著しいくパフォーマンスが上がっていたという逆転現象がおきます。
だから、「フィードバックはあげすぎない」がルールとしてあります。選手が自分で問題を解く力、自分の感覚で修正する力をつける事が、コーチの役目なんです。
そして、これはブログの「練習で試合は見れない」のシリーズで話しましたが、練習でうまくできない=試合でうまくできない、ではないと言う事です。
ではどうすればいいか。
1)頻度を下げる。ランダムにあげる
フィードバックの頻度を3回に一回5回に一回と徐々に減らしていく。例えば3回に一回フィードバックを与えるなら、残りの2回は自分の感覚を頼って修正しないといけない。
しかし、これを初心者に一気に5回に一回だと、初心者はどこをどうしていいか、どこに集中していいかもまだわからないので、頻度を高めに上げるといいです。さらに確実に3回に一回ではなくランダムにあげるのが効果的なんです。ある一定のペースであげると、選手は3回に1回というのを「1」として捉えてしまうから、ある意味で「毎回」フィードバックをあげている事になってしますのです。
2)フェイディングテクニック
繰り返しになりますが物事を習う始めの方は教えることがあるし、感覚といっても初心者はどれが正解もわからないので頻度は多い方が実は伸びます。そして、だんだん頻度を3回に一回5回に一回7回に一回のようにおとしていく事によってより効果があるようです。
3)頼まれた時にだけフィードバックをあげる
これはまだ紹介していない、self-regulationという違うトピックとの混合の効果なのですが、例えば「教えて欲しい時に聞いて」とやっている側がいつ教えてもらうかを選ばせてあげるというテクニックです。まず、初心者は頻繁に聞きますし、上達するとその頻度は自然に下がることが分かっています。自然のフェイディングテクニックが使えます。さらに「自分が選ぶ」という権利を与える事によって練習の質と言うのは、グン!と上がります。
何かを指導する時、フィードバック1〜5を頭に入れて練習のプランを立ててください。
今日はフィードバック最終弾、5弾として、大切な理論の話をしたいと思います。
Guidance Hypothesis (ガイダンスの仮説)
これはフィードバックについて大切な理論です。
この説は、フィードバックを毎回与えると、練習でのパフォーマンスは著しく上がります。1〜4でわかるようにコーチがフィードバックを与えることによって生徒、クライアント、選手などが技術を向上させる事ができる、と言うのははっきりと研究でわかっています。
しかし、その強い効果ゆえ、フィードバックを練習で与えすぎると、選手はそのフィードバックに頼ってしまい、その時に築き上げるべき大切な自分の「感覚」を鍛える事をしなくなるのです。
その結果、のちの学習能力テストや応用能力テストでフィードバックなしでパフォーマンスをすると結果が著しく落ちる、と言う事がわかっています。
逆にフィードバックが少なかった選手は練習中のパフォーマンスはフィードバックを毎回もらっていた選手と比べて著しく悪かったものの、フィードバックなしの学習能力テストや応用能力テストで著しいくパフォーマンスが上がっていたという逆転現象がおきます。
だから、「フィードバックはあげすぎない」がルールとしてあります。選手が自分で問題を解く力、自分の感覚で修正する力をつける事が、コーチの役目なんです。
そして、これはブログの「練習で試合は見れない」のシリーズで話しましたが、練習でうまくできない=試合でうまくできない、ではないと言う事です。
ではどうすればいいか。
1)頻度を下げる。ランダムにあげる
フィードバックの頻度を3回に一回5回に一回と徐々に減らしていく。例えば3回に一回フィードバックを与えるなら、残りの2回は自分の感覚を頼って修正しないといけない。
しかし、これを初心者に一気に5回に一回だと、初心者はどこをどうしていいか、どこに集中していいかもまだわからないので、頻度を高めに上げるといいです。さらに確実に3回に一回ではなくランダムにあげるのが効果的なんです。ある一定のペースであげると、選手は3回に1回というのを「1」として捉えてしまうから、ある意味で「毎回」フィードバックをあげている事になってしますのです。
2)フェイディングテクニック
繰り返しになりますが物事を習う始めの方は教えることがあるし、感覚といっても初心者はどれが正解もわからないので頻度は多い方が実は伸びます。そして、だんだん頻度を3回に一回5回に一回7回に一回のようにおとしていく事によってより効果があるようです。
3)頼まれた時にだけフィードバックをあげる
これはまだ紹介していない、self-regulationという違うトピックとの混合の効果なのですが、例えば「教えて欲しい時に聞いて」とやっている側がいつ教えてもらうかを選ばせてあげるというテクニックです。まず、初心者は頻繁に聞きますし、上達するとその頻度は自然に下がることが分かっています。自然のフェイディングテクニックが使えます。さらに「自分が選ぶ」という権利を与える事によって練習の質と言うのは、グン!と上がります。
何かを指導する時、フィードバック1〜5を頭に入れて練習のプランを立ててください。
13•フィードバックについて(4):コーチ、先生、トレーナーの質を上げるため
こんにちは
フィードバックとはコーチが選手がプレーした後に上げるアドバイスなど、パフォーマンスを上げるために使われています。おさらいとして、第一回ではコーチは必要か?と言うタイトルでフィードバックの種類や、どういった時に役立つか、などを話しました。2弾では「質についてと数値についてどっちの方がアスリートやクライアントの技術は上達するか」、「叙述的と処方的フィードバック」について比べてみました。第3弾では、良かった事を教えるのと直すべき事を教えるのはどっちの方が効果的か、またどれくらい詳細に教えればいいか、という話をしました。
今回は、また違うフィードバックのテクニックを紹介したいと思います。
1)やってはいけないフィードバック:情報を与えすぎる
これには色々な意味がありますが、まず一つ言えるのは、エリートアスリートでも頭に入れてそれをパフォーマンスに反映できる数は一個か二個。つまりそれ以上の情報を与えるのは毒だと言う事です。
さらにもう一つの意味として、人間の身体は同じ事ができないようになってます。つまり、毎回パフォーマンスに微妙な差があって自然なんです。だから、野球でバッターは10割は不可能だし、ピッチャーも毎回同じところに投げれませんよね。NBA選手だってフリースローすら外すときがあります。
これが子供だったら?リハビリ中のお年寄りだったら?そう、微妙な変化は自然なんです。そこに、「今の3cmずれていた」「いや、もうちょっと左」「もうちょっと右」と情報をあまり細かく与えると良くないということです。
2)やってはいけないフィードバック2:間違った情報を与える
間違ったフィードバックを与えるとパフォーマンスが落ちるというのは自明のような気がしますよね?だからおもしろ特徴を紹介します。1、2で言ったように、人間は「感覚」というのを持ち合わせています。触覚、聴力、視力などです。だから、感覚というフィードバックを常に身体は受けている状態です。
おもしろいのが初心者は、その感覚よりもコーチからフィードバックの方を信じる、という傾向にあります。ある研究で、被験者は感覚によってパフォーマンスの成功、不成功がわかる物を練習しました。つまり、感覚によって十分な情報が得られる場合、フィードバックは不要ですよね。でも、フィードバックとして、間違った情報を被験者に与えました。すると、被験者達はその間違った情報に頼ってその技術を練習したため、テストでは練習の効果が見られませんでした。つまり、フィードバックというのはとても強い効果を持つと言う事がわかりますよね。
どうでしょう?子供に何かを教える時、スポーツを誰かに教える時、筋トレをクライアントに教える時、間違った教え方をしてませんか? ぜひ参考にしてください。
フィードバックとはコーチが選手がプレーした後に上げるアドバイスなど、パフォーマンスを上げるために使われています。おさらいとして、第一回ではコーチは必要か?と言うタイトルでフィードバックの種類や、どういった時に役立つか、などを話しました。2弾では「質についてと数値についてどっちの方がアスリートやクライアントの技術は上達するか」、「叙述的と処方的フィードバック」について比べてみました。第3弾では、良かった事を教えるのと直すべき事を教えるのはどっちの方が効果的か、またどれくらい詳細に教えればいいか、という話をしました。
今回は、また違うフィードバックのテクニックを紹介したいと思います。
1)やってはいけないフィードバック:情報を与えすぎる
これには色々な意味がありますが、まず一つ言えるのは、エリートアスリートでも頭に入れてそれをパフォーマンスに反映できる数は一個か二個。つまりそれ以上の情報を与えるのは毒だと言う事です。
さらにもう一つの意味として、人間の身体は同じ事ができないようになってます。つまり、毎回パフォーマンスに微妙な差があって自然なんです。だから、野球でバッターは10割は不可能だし、ピッチャーも毎回同じところに投げれませんよね。NBA選手だってフリースローすら外すときがあります。
これが子供だったら?リハビリ中のお年寄りだったら?そう、微妙な変化は自然なんです。そこに、「今の3cmずれていた」「いや、もうちょっと左」「もうちょっと右」と情報をあまり細かく与えると良くないということです。
2)やってはいけないフィードバック2:間違った情報を与える
間違ったフィードバックを与えるとパフォーマンスが落ちるというのは自明のような気がしますよね?だからおもしろ特徴を紹介します。1、2で言ったように、人間は「感覚」というのを持ち合わせています。触覚、聴力、視力などです。だから、感覚というフィードバックを常に身体は受けている状態です。
おもしろいのが初心者は、その感覚よりもコーチからフィードバックの方を信じる、という傾向にあります。ある研究で、被験者は感覚によってパフォーマンスの成功、不成功がわかる物を練習しました。つまり、感覚によって十分な情報が得られる場合、フィードバックは不要ですよね。でも、フィードバックとして、間違った情報を被験者に与えました。すると、被験者達はその間違った情報に頼ってその技術を練習したため、テストでは練習の効果が見られませんでした。つまり、フィードバックというのはとても強い効果を持つと言う事がわかりますよね。
どうでしょう?子供に何かを教える時、スポーツを誰かに教える時、筋トレをクライアントに教える時、間違った教え方をしてませんか? ぜひ参考にしてください。
12•フィードバックについて(3):コーチ、先生、トレーナーの質をあげるため:
こんにちは
今日は何かを教える際にとても大事なフィードバックについてもう少し詳しく話したいと思います。これはスポーツのコーチやトレーナーだけではなく、身体を使った動きを教える人全て(整体師、リハビリの専門家、ピアノの先生、教習所の先生)に当てはまる事です。
フィードバック1ではKRとKPの違い、さらにいつどういった場面でフィードバックが効果的かと言う話をしました。シリーズ2では、叙述的と処方的フィードバック、質と数値のフィードバックについて話しました。
今回は、また違う種類のフィードバックについて話します。
1)KP?KR?
おさらいとして、KRとは結果に関する情報を与える事です(入った、外れた、よかった、悪かった、今のは20mだったよ、など)。KPとはパフォーマンスの結果に関する情報を与える事です(右腕が下がってたよ、腰が動いてなかった、など)。
では、KPとKRではどちらの方がいいんでしょうか?
ある研究ではKPの方が詳細な情報が与えれるので良いと言う結果が出ています。しかし、また別の研究で、KRとKPの関係性を調べました。その時にわかったのが、KPとKRを両方使う方が良いと言う事です。この結果の説明として、KPとKRでは機能が少し違うからだと言います。
KRの機能:
a)「感覚があってるかを確認させる機能」があります。例えば、野球のバッティングを練習しているとしましょう。今、自分がやった素振りに対して、身体がどう動いたかという感覚はありますよね?でも、それが合ってるかどうかというのは初心者、もしくは本当のエリートレベルでないと分からないかもしれません。だから、ある時素振りをしました。KRで良かったと言われます。これによって、「この感覚が正しい」という関係性が成り立ちます。
b)さらにKRにはモチベーションを上げる機能があります。だからKPだけではやる気を持続できないのです。
KPの機能:
a)KPが効果的に機能する場面は2つあります。1つは、ある動きがフォームのように特定の動きを必要とするとき。もしくはダンスのように、ある特定の動きの順番があるときはKPがとても効果的です。
b)もう一つは、動きが複雑な時。例えば、短距離走やスポーツの動きのフォーム(ピッチング、バッティング、テニス、バレーボール、、、なんでも)足関節の動き、膝の角度、足全体の動き、股関節の動き、腕、身体の姿勢、リカバリー、プッシュオフなどとても、一人の人間が全てに神経を注ぐには複雑すぎて無理があります。こういった複雑な動きにはKPが効果的になってきます。
つまり、KPにはより多くの情報を与えれますが、モチベーションの機能はありません。こういった理由で、両方をうまく使う事が大事だと言われています。
2)あってた事に関する情報か間違ってた事に関する情報か
フィードバックを与える時、「〜〜〜が良かった」というあってた事に関する言い方と「〜〜〜をもっとこうしないと」とか「〜〜ができてなかった」というエラーについて情報とあります。研究の結果では、エラーについての情報を与える方が効果的だと言われています。何を直さないといけないかを教えてあげるのは、非常に大事な事のようです。でも、1)で気づくように、間違った事ばかりを言っていると、自信もなくしますよね。だからKRがとても重要なのです。
3)どれぐらい詳細に教えればいいか
では、コーチとして、どれくらい詳細に情報を与えれば良いかという話をします。研究では、例えば「5cmずれていた」と言う情報と「5.4cmズレていた」と言う情報など実際のパフォーマンスの結果からどれだけ詳細に話せば効果的かというのを調べた物がいくつかあります。結果は、後に「悪いフィードバックのあげ方」の時にも話ますが、細かすぎると意味がないか、もしくはパフォーマンスが落ちる事がわかっています。パフォーマンスが落ちる話はまた次にするとして、意味がない理由は、人間のパフォーマンスはもともと100%同じ事を繰り返す事ができないようになっています。つまり、ある程度のズレは当たり前というか、それであって自然なわけです。さらにそんな細かい詳細をパフォーマンスという結果に反映するにはあまりにちっさすぎる差なわけです。
これから何かを教える時、KPとKRを使い分ける、何を直せばいいかに集中する、そして、あまり詳細な情報は与えない。と言う事に気をつけて指導してみてください。
今日は何かを教える際にとても大事なフィードバックについてもう少し詳しく話したいと思います。これはスポーツのコーチやトレーナーだけではなく、身体を使った動きを教える人全て(整体師、リハビリの専門家、ピアノの先生、教習所の先生)に当てはまる事です。
フィードバック1ではKRとKPの違い、さらにいつどういった場面でフィードバックが効果的かと言う話をしました。シリーズ2では、叙述的と処方的フィードバック、質と数値のフィードバックについて話しました。
今回は、また違う種類のフィードバックについて話します。
1)KP?KR?
おさらいとして、KRとは結果に関する情報を与える事です(入った、外れた、よかった、悪かった、今のは20mだったよ、など)。KPとはパフォーマンスの結果に関する情報を与える事です(右腕が下がってたよ、腰が動いてなかった、など)。
では、KPとKRではどちらの方がいいんでしょうか?
ある研究ではKPの方が詳細な情報が与えれるので良いと言う結果が出ています。しかし、また別の研究で、KRとKPの関係性を調べました。その時にわかったのが、KPとKRを両方使う方が良いと言う事です。この結果の説明として、KPとKRでは機能が少し違うからだと言います。
KRの機能:
a)「感覚があってるかを確認させる機能」があります。例えば、野球のバッティングを練習しているとしましょう。今、自分がやった素振りに対して、身体がどう動いたかという感覚はありますよね?でも、それが合ってるかどうかというのは初心者、もしくは本当のエリートレベルでないと分からないかもしれません。だから、ある時素振りをしました。KRで良かったと言われます。これによって、「この感覚が正しい」という関係性が成り立ちます。
b)さらにKRにはモチベーションを上げる機能があります。だからKPだけではやる気を持続できないのです。
KPの機能:
a)KPが効果的に機能する場面は2つあります。1つは、ある動きがフォームのように特定の動きを必要とするとき。もしくはダンスのように、ある特定の動きの順番があるときはKPがとても効果的です。
b)もう一つは、動きが複雑な時。例えば、短距離走やスポーツの動きのフォーム(ピッチング、バッティング、テニス、バレーボール、、、なんでも)足関節の動き、膝の角度、足全体の動き、股関節の動き、腕、身体の姿勢、リカバリー、プッシュオフなどとても、一人の人間が全てに神経を注ぐには複雑すぎて無理があります。こういった複雑な動きにはKPが効果的になってきます。
つまり、KPにはより多くの情報を与えれますが、モチベーションの機能はありません。こういった理由で、両方をうまく使う事が大事だと言われています。
2)あってた事に関する情報か間違ってた事に関する情報か
フィードバックを与える時、「〜〜〜が良かった」というあってた事に関する言い方と「〜〜〜をもっとこうしないと」とか「〜〜ができてなかった」というエラーについて情報とあります。研究の結果では、エラーについての情報を与える方が効果的だと言われています。何を直さないといけないかを教えてあげるのは、非常に大事な事のようです。でも、1)で気づくように、間違った事ばかりを言っていると、自信もなくしますよね。だからKRがとても重要なのです。
3)どれぐらい詳細に教えればいいか
では、コーチとして、どれくらい詳細に情報を与えれば良いかという話をします。研究では、例えば「5cmずれていた」と言う情報と「5.4cmズレていた」と言う情報など実際のパフォーマンスの結果からどれだけ詳細に話せば効果的かというのを調べた物がいくつかあります。結果は、後に「悪いフィードバックのあげ方」の時にも話ますが、細かすぎると意味がないか、もしくはパフォーマンスが落ちる事がわかっています。パフォーマンスが落ちる話はまた次にするとして、意味がない理由は、人間のパフォーマンスはもともと100%同じ事を繰り返す事ができないようになっています。つまり、ある程度のズレは当たり前というか、それであって自然なわけです。さらにそんな細かい詳細をパフォーマンスという結果に反映するにはあまりにちっさすぎる差なわけです。
これから何かを教える時、KPとKRを使い分ける、何を直せばいいかに集中する、そして、あまり詳細な情報は与えない。と言う事に気をつけて指導してみてください。
筋トレの効果が出ない?!筋力を上げたい人、筋肉をつけたい人へ
こんにちは
トピックは筋トレの効果をいかに上げるかについて話していきたいと思います。
1)カロリーと筋トレの関係
カロリー摂取量と筋肉の強化は比例関係にあります。つまり、筋肉をよりつけたければ、もっとカロリーを摂る事です。でも、栄養の部分でさんざん話してきたように、単にお菓子から摂るようなカロリーではなくしっかり、肉、炭水化物、野菜を中心に摂ってください。
2)筋トレ中にエネルギー補給をする。筋トレ後、出来るだけすぐに食事をとる。炭水化物も一緒に摂る。
筋トレのような強度の高い運動、つまりしんどい運動のときは、多くのエネルギー源は炭水化物です。しかし、ごく少量タンパク質からもエネルギーを得ていると言われています。人の一番のタンパク質の元は筋肉です。つまり、筋トレ中、その運動に必要なエネルギーを供給するため、身体は筋肉を削り、エネルギーを作り出します。
ですから:
筋トレ中→そのエネルギー源を身体ではなく出来るだけ摂取したものから供給するように、筋トレ中も糖分とアミノ酸の含んだ物を摂ると効果的だと言われています。
筋トレ後→いわば、その「削る」作業をできるだけ早くやめさせたいですよね?だって筋肉つけたいんだから。その鍵となるのが、糖分です。糖分を摂るとインスリンというホルモンが分泌され、コルチゾールと言う「けずる」ホルモンの働きをやめます。出来るだけすぐに糖分とタンパク質の入った物を摂りましょう。
3)有酸素運動と筋トレの関係
長距離で強度の低い有酸素運動は筋肥大を抑制します。ですから、筋肉を大きくしたいときは、インターバルトレーニングのようなものにしましょう。一番は、筋トレの日と有酸素の日を分ける事です。
4)セット数
多くの人が謎の「3セット」をしますが、筋肥大を効果的にするには一回の筋トレで40〜60回はしたいですね。筋トレに慣れてくるとセット数を増やして、トータルの回数を増やしましょう。
5)休む
筋肉をつけたいから、ついもっともっと、と毎日したくなります。休むというのはトレーニングなんです。次の筋トレの質を上げるためのトレーニングなんです。休ませて回復する時間を与えないというのは結果として筋肉がつきません。さらに最悪の事態、オーバートレーニング、になります。自分の身体の調子をしっかり聞きましょう。
6)大きな筋肉、多関節運動
筋肉をつけたければ、大きな筋肉、多感節の筋トレをしましょう。つまり、身体を動かした時に色々な関節が動くもの。例えば上腕二等筋の(力こぶ)の筋トレ。肘の関節だけですよね。でもベンチプレスは肩関節も同時に使っていますよね。レッグエクステンションのようなマシントレーニングも膝関節だけですよね。スクワットは股関節、膝、さらに、足の関節も使っています。つまり、より多くの筋肉が動きに関わってきます。つまり、効果もおおいのです。
7)身体にとって難しい筋トレ:フリーウェイト
身体にとって難しい筋トレをしましょう。つまり、フリーウェイトです。ダンベルやバーベルを使って筋トレしましょう。例えば、マシンを使うと安全ですが、特定の筋肉しか鍛えられません。でも、バーベルでスクワットすれば、重みに耐えるためにもういやって言うぐらい腹筋や背筋も使います。さらにバランスを取るために全身の筋肉を使います。
しかも、歩く時、走る時、ジャンプする時、あなたはバランスを保ちますよね?全身の筋肉を使いますよね?膝関節だけが動いてるって事ないですよね?股関節も膝も足も動いてますよね?健康やパフォーマンスを上げるために筋トレするならどっちの方が機能的で実践的な筋肉の使い方ですか?マシンはいろんな利点がありますが、効果とか機能性という側面から見ると、僕は劣ると思います。
8)重さ!
どこかで過去にアップしましたが、筋力を増やしたければ、各セット2〜5、6回上げるのがやっとというほど重い重量を上げましょう。筋肉を増やしたければ各セット10回もしくは11回上げるのがやっと!という重さを持ち上げましょう。1セット12回13回できるようになるともうそれは負担を増やすタイミングです。
ぜひ、以上の事を考えて自分の筋トレプログラムに反映してみてください。今回はいいタイミングで複数の人から似たような質問を頂いたので書きました。こんな事が知りたいというのがあればいつでも言ってください。
トピックは筋トレの効果をいかに上げるかについて話していきたいと思います。
1)カロリーと筋トレの関係
カロリー摂取量と筋肉の強化は比例関係にあります。つまり、筋肉をよりつけたければ、もっとカロリーを摂る事です。でも、栄養の部分でさんざん話してきたように、単にお菓子から摂るようなカロリーではなくしっかり、肉、炭水化物、野菜を中心に摂ってください。
2)筋トレ中にエネルギー補給をする。筋トレ後、出来るだけすぐに食事をとる。炭水化物も一緒に摂る。
筋トレのような強度の高い運動、つまりしんどい運動のときは、多くのエネルギー源は炭水化物です。しかし、ごく少量タンパク質からもエネルギーを得ていると言われています。人の一番のタンパク質の元は筋肉です。つまり、筋トレ中、その運動に必要なエネルギーを供給するため、身体は筋肉を削り、エネルギーを作り出します。
ですから:
筋トレ中→そのエネルギー源を身体ではなく出来るだけ摂取したものから供給するように、筋トレ中も糖分とアミノ酸の含んだ物を摂ると効果的だと言われています。
筋トレ後→いわば、その「削る」作業をできるだけ早くやめさせたいですよね?だって筋肉つけたいんだから。その鍵となるのが、糖分です。糖分を摂るとインスリンというホルモンが分泌され、コルチゾールと言う「けずる」ホルモンの働きをやめます。出来るだけすぐに糖分とタンパク質の入った物を摂りましょう。
3)有酸素運動と筋トレの関係
長距離で強度の低い有酸素運動は筋肥大を抑制します。ですから、筋肉を大きくしたいときは、インターバルトレーニングのようなものにしましょう。一番は、筋トレの日と有酸素の日を分ける事です。
4)セット数
多くの人が謎の「3セット」をしますが、筋肥大を効果的にするには一回の筋トレで40〜60回はしたいですね。筋トレに慣れてくるとセット数を増やして、トータルの回数を増やしましょう。
5)休む
筋肉をつけたいから、ついもっともっと、と毎日したくなります。休むというのはトレーニングなんです。次の筋トレの質を上げるためのトレーニングなんです。休ませて回復する時間を与えないというのは結果として筋肉がつきません。さらに最悪の事態、オーバートレーニング、になります。自分の身体の調子をしっかり聞きましょう。
6)大きな筋肉、多関節運動
筋肉をつけたければ、大きな筋肉、多感節の筋トレをしましょう。つまり、身体を動かした時に色々な関節が動くもの。例えば上腕二等筋の(力こぶ)の筋トレ。肘の関節だけですよね。でもベンチプレスは肩関節も同時に使っていますよね。レッグエクステンションのようなマシントレーニングも膝関節だけですよね。スクワットは股関節、膝、さらに、足の関節も使っています。つまり、より多くの筋肉が動きに関わってきます。つまり、効果もおおいのです。
7)身体にとって難しい筋トレ:フリーウェイト
身体にとって難しい筋トレをしましょう。つまり、フリーウェイトです。ダンベルやバーベルを使って筋トレしましょう。例えば、マシンを使うと安全ですが、特定の筋肉しか鍛えられません。でも、バーベルでスクワットすれば、重みに耐えるためにもういやって言うぐらい腹筋や背筋も使います。さらにバランスを取るために全身の筋肉を使います。
しかも、歩く時、走る時、ジャンプする時、あなたはバランスを保ちますよね?全身の筋肉を使いますよね?膝関節だけが動いてるって事ないですよね?股関節も膝も足も動いてますよね?健康やパフォーマンスを上げるために筋トレするならどっちの方が機能的で実践的な筋肉の使い方ですか?マシンはいろんな利点がありますが、効果とか機能性という側面から見ると、僕は劣ると思います。
8)重さ!
どこかで過去にアップしましたが、筋力を増やしたければ、各セット2〜5、6回上げるのがやっとというほど重い重量を上げましょう。筋肉を増やしたければ各セット10回もしくは11回上げるのがやっと!という重さを持ち上げましょう。1セット12回13回できるようになるともうそれは負担を増やすタイミングです。
ぜひ、以上の事を考えて自分の筋トレプログラムに反映してみてください。今回はいいタイミングで複数の人から似たような質問を頂いたので書きました。こんな事が知りたいというのがあればいつでも言ってください。
11•フィードバックについて(2):コーチ、先生、トレーナーの質を上げるため:
こんにちは
今回はフィードバックのシリーズ2弾として、もう少しいろんな事を話してみます。おさらいですが、KRとはパフォーマンスの結果に関する情報です。例えば、「よかった/悪かった」「入った/ミスした」や、「右にズレた」などがKRにあたります。
KPとは「右の肘が下がってた」とか「しっかり腰が下がってた」など、指導者が選手が動作を行った後に与えるパフォーマンスに関する情報です。
結果から言うと、あるタイプのフィードバックは初心者にはいいけど、経験者にはあまり効果がないとか、もしくは逆に悪い、とか選手のレベルによって効果が違うという事がわかっています。
その他の大きな要素として、しているタスクです。このタイプのタスクにはこのタイプのフィードバックが有効だけど、全く違うタイプの物を練習している時にはそのフィードバックは有効ではない、とか。 これはフィードバックだけではなくいろんなトピックに対して言えます。さて、実際の例で紹介して行きます。
1)「質」もしくは「数値」についてのフィードバック
フィードバックを与える時、「今のは良かった」という質に関する情報、「10センチ右だったな」という具体的な数値に関する情報を与えるという二つの分け方ができます。多くの人は数値を与えた方が具体的で的確だから数値と答えるかもしれません。
しかし、実は初心者には質に関する情報の方が効果的と言う事がわかっています。
上級者には数値。これには、初心者は全体像や流れ、正しいやり方、動き方を学ぶ段階で全身にそんな微妙な差がわかるほどの感覚がありません。だから、無駄に多くの情報を与えるよりも質の情報を与える方が良いと言う説です。上級者は微妙な感覚がわかる上、技術はほんの少しの差を伸ばす事が鍵です。ですから、数値のフィードバックは上級者にとって「役に立つ」情報なわけです。
2)叙述的 vs 処方的フィードバック
これは、「今のは右ひじが下がっていたね」という情報を与えるフィードバックと「今のは右ひじが下がっていたから、重心をもうちょっと左にして肘を上げるイメージにしないとね」というどうやって解決するかという情報もつけたすフィードバックです。
様々な研究の結果では、初心者はどこがよかったかとか悪かったかという情報を与える方が良くて、上級者には解決法まで与える方が良いと言う事がわかっています。
要するに、情報は毒にも薬にもなります。初心者は習い始めで多くの事を考えてる上に多くの情報を処理する能力がありません。これは、スポーツの経験は関係ありません。プロの野球選手がテニスを新しく学ぶ時、みんな同じ道をたどります(人である限り)。初心者にはできるだけ少なく、簡単な情報を与えて上げる方が良いのです。
フィードバックというのは、学ぶと言う事に非常に効果の高いコーチング技術です。ですが、相当奥が深いのです。さらに、それだけ大事な分、それだけよく研究されてきました。ですから、第5弾ぐらいまで行くかもしれませんが、それでもほんの一部をはしょりはしょり紹介します。細かく紹介すると多分、一年間ずっとこの話ができるぐらい研究の歴史が深いです。コーチングの際に役立ててみてください。
今回はフィードバックのシリーズ2弾として、もう少しいろんな事を話してみます。おさらいですが、KRとはパフォーマンスの結果に関する情報です。例えば、「よかった/悪かった」「入った/ミスした」や、「右にズレた」などがKRにあたります。
KPとは「右の肘が下がってた」とか「しっかり腰が下がってた」など、指導者が選手が動作を行った後に与えるパフォーマンスに関する情報です。
結果から言うと、あるタイプのフィードバックは初心者にはいいけど、経験者にはあまり効果がないとか、もしくは逆に悪い、とか選手のレベルによって効果が違うという事がわかっています。
その他の大きな要素として、しているタスクです。このタイプのタスクにはこのタイプのフィードバックが有効だけど、全く違うタイプの物を練習している時にはそのフィードバックは有効ではない、とか。 これはフィードバックだけではなくいろんなトピックに対して言えます。さて、実際の例で紹介して行きます。
1)「質」もしくは「数値」についてのフィードバック
フィードバックを与える時、「今のは良かった」という質に関する情報、「10センチ右だったな」という具体的な数値に関する情報を与えるという二つの分け方ができます。多くの人は数値を与えた方が具体的で的確だから数値と答えるかもしれません。
しかし、実は初心者には質に関する情報の方が効果的と言う事がわかっています。
上級者には数値。これには、初心者は全体像や流れ、正しいやり方、動き方を学ぶ段階で全身にそんな微妙な差がわかるほどの感覚がありません。だから、無駄に多くの情報を与えるよりも質の情報を与える方が良いと言う説です。上級者は微妙な感覚がわかる上、技術はほんの少しの差を伸ばす事が鍵です。ですから、数値のフィードバックは上級者にとって「役に立つ」情報なわけです。
2)叙述的 vs 処方的フィードバック
これは、「今のは右ひじが下がっていたね」という情報を与えるフィードバックと「今のは右ひじが下がっていたから、重心をもうちょっと左にして肘を上げるイメージにしないとね」というどうやって解決するかという情報もつけたすフィードバックです。
様々な研究の結果では、初心者はどこがよかったかとか悪かったかという情報を与える方が良くて、上級者には解決法まで与える方が良いと言う事がわかっています。
要するに、情報は毒にも薬にもなります。初心者は習い始めで多くの事を考えてる上に多くの情報を処理する能力がありません。これは、スポーツの経験は関係ありません。プロの野球選手がテニスを新しく学ぶ時、みんな同じ道をたどります(人である限り)。初心者にはできるだけ少なく、簡単な情報を与えて上げる方が良いのです。
フィードバックというのは、学ぶと言う事に非常に効果の高いコーチング技術です。ですが、相当奥が深いのです。さらに、それだけ大事な分、それだけよく研究されてきました。ですから、第5弾ぐらいまで行くかもしれませんが、それでもほんの一部をはしょりはしょり紹介します。細かく紹介すると多分、一年間ずっとこの話ができるぐらい研究の歴史が深いです。コーチングの際に役立ててみてください。
10•コーチは必要か?フィードバックついて (1)
こんにちは
今日はフィードバックと運動学習について話したいと思います。フィードバックとは例えばバスケットでシュートを打った後にコーチが、「今のは膝の使い方が悪かった」とか、「ちょっと右にずれてた」など、パフォーマンスの後に情報を与える事です。
端的に研究をまとめると、フィードバックは身体の動きを教えるのにとても有効だと言う事です。つまり、何も言わないより、ちゃんとした情報を与えてあげると、物を学ぶのを助ける役割を果たします。
フィードバックには2つの種類があります。KR (knowledge of results)とKP(knowledge of performance)です。
KR: knowledgeは知識、results は結果、ですので物事の結果についての情報を教える事です。例えば、「入った」「ミスした」とか「あたった、外れた」などの情報や、「10センチ右にずれた」など、少し詳細な情報も含め、結果に関する情報を与えることをKRを与えるといいます。
KP: performance はパフォーマンス。つまり、パフォーマンスについて何か選手が動作をした後に指導する事をKRといいます。
例えば「肘が上に向いていた」とか、「腰が下がってなかった」と言うような情報の与え方になります。
今日はKRについて話したいと思います。
ご覧になった例で、例えばバスケットのシュートで入ったかどうかという情報は本当にパフォーマンスを上げるのでしょうか?答えは単純。KRは状況によって有効かが変わります。
つまり、パフォーマーにとって結果が明らかな時、KRは役に立ちません。なぜなら、私達には「感覚」があるからです。シュートを打って目で見て入ったかどうかわかりますよね?この場合「入った」というKRの情報は無駄ですよね。だからパフォーマンスの向上に繋がりません。
では、どういう時にKRが役に立つか。大きく分けて3つのパターンがあります。
1)パフォーマーが結果が見えない状況、状態の時。例えば、ゴルフで木を超えた向こうにボールがグリーンに乗ったか、や、パフォーマーが盲目で結果が見えない時にKRはその効果を発揮します。この場合、自分がやった事が自分でわからないため、コーチからのKRによって今やった感覚と結果の「ずれ」を情報として使います。その情報を元に次のパフォーマンスをこうしようとか考えるわけですね。
2)パフォーマーが結果の違いに気づかない時。では、野球やバスケ、陸上などほとんどの競技が結果をはっきりわかるシステムですね。だからKRは無駄?いいえそんな事ありません。例えば、ウェイトトレーニングや短距離のフォームなど、複雑すぎてパフォーマーにはわからない微妙な差というのもありますよね。健常者であれば、感覚はもちろんあるのですが、微妙な足や腰の位置などはコーチなどの専門家にしかその違いがわからないときがありますね。そういう時に「今のはよかった」などの単純なKRは効果を発揮するのです。
3)モチベーション:フィードバックにはなぜパフォーマンスを上げれるかという理由がいくつかあります。その一つが、モチベーションです。「今のはよかった」、「よくできてた」などのKRはパフォーマーのモチベーションを上げる機能があるのです。だから、練習にもっと集中する→パフォーマンスを上げる、という事です。
以上のように、全ての技術にKRが必要かどうかは何をやっているか次第と言う事ですね。筋トレやスポーツを教えるときは以上の3つの事を考て、KRを与えてみてください。2弾ではKRについて、もう少し詳しく違う状況などを話してみます。
今日はフィードバックと運動学習について話したいと思います。フィードバックとは例えばバスケットでシュートを打った後にコーチが、「今のは膝の使い方が悪かった」とか、「ちょっと右にずれてた」など、パフォーマンスの後に情報を与える事です。
端的に研究をまとめると、フィードバックは身体の動きを教えるのにとても有効だと言う事です。つまり、何も言わないより、ちゃんとした情報を与えてあげると、物を学ぶのを助ける役割を果たします。
フィードバックには2つの種類があります。KR (knowledge of results)とKP(knowledge of performance)です。
KR: knowledgeは知識、results は結果、ですので物事の結果についての情報を教える事です。例えば、「入った」「ミスした」とか「あたった、外れた」などの情報や、「10センチ右にずれた」など、少し詳細な情報も含め、結果に関する情報を与えることをKRを与えるといいます。
KP: performance はパフォーマンス。つまり、パフォーマンスについて何か選手が動作をした後に指導する事をKRといいます。
例えば「肘が上に向いていた」とか、「腰が下がってなかった」と言うような情報の与え方になります。
今日はKRについて話したいと思います。
ご覧になった例で、例えばバスケットのシュートで入ったかどうかという情報は本当にパフォーマンスを上げるのでしょうか?答えは単純。KRは状況によって有効かが変わります。
つまり、パフォーマーにとって結果が明らかな時、KRは役に立ちません。なぜなら、私達には「感覚」があるからです。シュートを打って目で見て入ったかどうかわかりますよね?この場合「入った」というKRの情報は無駄ですよね。だからパフォーマンスの向上に繋がりません。
では、どういう時にKRが役に立つか。大きく分けて3つのパターンがあります。
1)パフォーマーが結果が見えない状況、状態の時。例えば、ゴルフで木を超えた向こうにボールがグリーンに乗ったか、や、パフォーマーが盲目で結果が見えない時にKRはその効果を発揮します。この場合、自分がやった事が自分でわからないため、コーチからのKRによって今やった感覚と結果の「ずれ」を情報として使います。その情報を元に次のパフォーマンスをこうしようとか考えるわけですね。
2)パフォーマーが結果の違いに気づかない時。では、野球やバスケ、陸上などほとんどの競技が結果をはっきりわかるシステムですね。だからKRは無駄?いいえそんな事ありません。例えば、ウェイトトレーニングや短距離のフォームなど、複雑すぎてパフォーマーにはわからない微妙な差というのもありますよね。健常者であれば、感覚はもちろんあるのですが、微妙な足や腰の位置などはコーチなどの専門家にしかその違いがわからないときがありますね。そういう時に「今のはよかった」などの単純なKRは効果を発揮するのです。
3)モチベーション:フィードバックにはなぜパフォーマンスを上げれるかという理由がいくつかあります。その一つが、モチベーションです。「今のはよかった」、「よくできてた」などのKRはパフォーマーのモチベーションを上げる機能があるのです。だから、練習にもっと集中する→パフォーマンスを上げる、という事です。
以上のように、全ての技術にKRが必要かどうかは何をやっているか次第と言う事ですね。筋トレやスポーツを教えるときは以上の3つの事を考て、KRを与えてみてください。2弾ではKRについて、もう少し詳しく違う状況などを話してみます。
9•集中(どこに意識するよう指導するか)つづき(4)
こんにちは
今日は効果的指導のトピックでずっと話している指導する時どこに「意識」や「注意」を向ければいいかという話の第4弾として、今まで話した1〜3を含めて、では実際どうやって教えれば良いか、もしくはアスリートが意識を向ければいいかという例を出して行きたいと思います。実際もっともっと話す事はあるのですが、まぁ、とりあえずこの辺にして、具体例にうつります。もっと詳しく知りたい方は、ぜひ連絡ください。
Makarukm H., & Porter, J. M. の "Focus of attention for strength and conditioning training" と言う論文にはたくさんの例があります。
1)フロントスクワット
避けた方がいい指導の例「膝をしっかり伸ばして」とか「しっかり足で伸びて」
望ましい指導法の例 「バーベルを押し上げるのに集中して」
2)走る指導
例えば、足の動きについて指導したいなら、「足を早く動かす」ではなく、「靴を早く動かす」と言うように指導してみましょう。足を動かすというのは内的集中ですが、「靴を動かす」というこうしたい、という動きの結果に考えを向ける事によって外的集中をする事ができます。ですが、結局コーチが選手に達成してもらいたい事は同じですよね。
3)筋トレやアスレチックスタンスを教える時
「胸を広げて」「胸を上げて」ではなく、「シャツを上げて」とか、シャツにプリントやロゴがついていたら「ナイキのマークをずっと前に向けたまま」などがあります。
4)アスレチックスタンス
さらに、よく聞くのが「肩甲骨をよせて」って言いますよね。外的集中指導するには、たとえばアスリートの後ろに回って、肩甲骨の間に指を置いて、「指挟んで」って言うといいです。
何より、動きの結果、望ましい結果に集中を向ける事でより良いパフォーマンスができるようになります。物を操っている時などは、ボールの軌道などに集中をすればいいとおもいます。だから、フォームのような物を扱っていない指導の時は一工夫いります。
もう少し詳しく話すと、全ての技術にはゴールがありますね。例えば走る技術のゴールは「より早く走る」で、投げる技術のゴールは「より早く投げる」とか「より正確に投げる」ですね。そのゴールを達成するために、何を考えるかと言う事がフォーカスオブアテンションです。
走る例で言えば、選手がしっかり地面を蹴れていない。どうするか。「もっと足で地面を蹴る」というより、「靴で地面を蹴る」とか「スパイクを食い込ませる」とか「靴で地面の10センチ下までえぐる」と言うように、「地面をしっかり蹴る」という望ましい結果に考えを向ける事によってパフォーマンスがあがるのです。
投げる例で言えば、下半身をうまく使えていない選手がいたとします(腕投げ)。望ましい結果は「下半身をしっかり使う事」ですね。しかし、「腰を回せ」とか「身体をひねる」などと言った身体の動かし方を考えるとパフォーマンスは落ちます。だから、例えば、右投げの人なら右の腰にテープを貼って「踏み切ったあと、テープをできるだけ前に飛ばす」事を考えさせるとか、胸にテープを貼って「ぎりぎりまでテープをバッターに隠す」などという望ましい結果について考えさせる事がいいでしょう。
スクワットをしている時に、膝が内に向いてしまうとします。「膝を外に向けろ」というより、例えばゴムのバンドを膝の周りに巻き「バンドを伸ばせ」という指導や、膝の外側にテープを張り「テープの位置を同じにしながらスクワットしなさい」と言うと効果があります。
最後に、個人的な意見ですが、バッティングやピッチング、シュートフォームに「正しい」フォームと言うのは存在しない、と言うのが僕の意見です。「怪我をしやすいフォーム」と言うのは存在すると思いますが。考えてみて下さい。人それぞれ、筋肉細胞の量や速筋遅筋の比率、骨の長さ、筋肉の長さや、筋細胞の角度、筋肉が骨についている位置や角度、体格、体脂肪、骨密度、体重、経験、怪我、痛み、全て違うのです。だから、人それぞれの違ったベストの動きがあって当たり前で、一つの正しいフォームなど存在し得ないと思っています。だから、型にはめる事は「早い話」であって、「ベスト」ではない、と言うのが持論です。実際、野球選手を見てみて下さい。誰一人、同じフォームで投げてないし打ってないです。
今日は効果的指導のトピックでずっと話している指導する時どこに「意識」や「注意」を向ければいいかという話の第4弾として、今まで話した1〜3を含めて、では実際どうやって教えれば良いか、もしくはアスリートが意識を向ければいいかという例を出して行きたいと思います。実際もっともっと話す事はあるのですが、まぁ、とりあえずこの辺にして、具体例にうつります。もっと詳しく知りたい方は、ぜひ連絡ください。
Makarukm H., & Porter, J. M. の "Focus of attention for strength and conditioning training" と言う論文にはたくさんの例があります。
1)フロントスクワット
避けた方がいい指導の例「膝をしっかり伸ばして」とか「しっかり足で伸びて」
望ましい指導法の例 「バーベルを押し上げるのに集中して」
2)走る指導
例えば、足の動きについて指導したいなら、「足を早く動かす」ではなく、「靴を早く動かす」と言うように指導してみましょう。足を動かすというのは内的集中ですが、「靴を動かす」というこうしたい、という動きの結果に考えを向ける事によって外的集中をする事ができます。ですが、結局コーチが選手に達成してもらいたい事は同じですよね。
3)筋トレやアスレチックスタンスを教える時
「胸を広げて」「胸を上げて」ではなく、「シャツを上げて」とか、シャツにプリントやロゴがついていたら「ナイキのマークをずっと前に向けたまま」などがあります。
4)アスレチックスタンス
さらに、よく聞くのが「肩甲骨をよせて」って言いますよね。外的集中指導するには、たとえばアスリートの後ろに回って、肩甲骨の間に指を置いて、「指挟んで」って言うといいです。
何より、動きの結果、望ましい結果に集中を向ける事でより良いパフォーマンスができるようになります。物を操っている時などは、ボールの軌道などに集中をすればいいとおもいます。だから、フォームのような物を扱っていない指導の時は一工夫いります。
もう少し詳しく話すと、全ての技術にはゴールがありますね。例えば走る技術のゴールは「より早く走る」で、投げる技術のゴールは「より早く投げる」とか「より正確に投げる」ですね。そのゴールを達成するために、何を考えるかと言う事がフォーカスオブアテンションです。
走る例で言えば、選手がしっかり地面を蹴れていない。どうするか。「もっと足で地面を蹴る」というより、「靴で地面を蹴る」とか「スパイクを食い込ませる」とか「靴で地面の10センチ下までえぐる」と言うように、「地面をしっかり蹴る」という望ましい結果に考えを向ける事によってパフォーマンスがあがるのです。
投げる例で言えば、下半身をうまく使えていない選手がいたとします(腕投げ)。望ましい結果は「下半身をしっかり使う事」ですね。しかし、「腰を回せ」とか「身体をひねる」などと言った身体の動かし方を考えるとパフォーマンスは落ちます。だから、例えば、右投げの人なら右の腰にテープを貼って「踏み切ったあと、テープをできるだけ前に飛ばす」事を考えさせるとか、胸にテープを貼って「ぎりぎりまでテープをバッターに隠す」などという望ましい結果について考えさせる事がいいでしょう。
スクワットをしている時に、膝が内に向いてしまうとします。「膝を外に向けろ」というより、例えばゴムのバンドを膝の周りに巻き「バンドを伸ばせ」という指導や、膝の外側にテープを張り「テープの位置を同じにしながらスクワットしなさい」と言うと効果があります。
最後に、個人的な意見ですが、バッティングやピッチング、シュートフォームに「正しい」フォームと言うのは存在しない、と言うのが僕の意見です。「怪我をしやすいフォーム」と言うのは存在すると思いますが。考えてみて下さい。人それぞれ、筋肉細胞の量や速筋遅筋の比率、骨の長さ、筋肉の長さや、筋細胞の角度、筋肉が骨についている位置や角度、体格、体脂肪、骨密度、体重、経験、怪我、痛み、全て違うのです。だから、人それぞれの違ったベストの動きがあって当たり前で、一つの正しいフォームなど存在し得ないと思っています。だから、型にはめる事は「早い話」であって、「ベスト」ではない、と言うのが持論です。実際、野球選手を見てみて下さい。誰一人、同じフォームで投げてないし打ってないです。
8•集中(どこに意識するよう指導するか)つづき(3)
こんにちは
今日は第3弾でもっとさらに深く効果的な指導方法、コーチング方法について語ります。
第一弾では、選手やクライアントに指示を出す時、どこに意識を向けるよう指示すればいいかという事でFocus of attentionの基本的な話をしました。第2弾では、エクスターナルフォーカス(外的集中)とインターナルフォーカス(内的集中)の違いについて実際の研究結果を紹介しました。
今回は、また違った角度から話をしていきます。
Jared Porter教授はこのトピックの研究の際に被験者たちにアンケートを取るといった手法をいくつかの研究で取りました。つまり、内的、外的フォーカス, コントロールグループにそれぞれ違う指導法をして、決められたパフォーマンスをしてもらいます。そしてその後に「何を考えてたか」という質問をします。
アンケート
これは、被験者が本当に指導に基づいてパフォーマンスをしたかと言う確認という目的と、いったい人は与えられた情報をどうやって受け取っているのかというのを研究する目的で始めたのです。
アンケートの結果、(指導方法に関わらず)約8割の人が指導通りに考えている事がわかりました。これは、私のやった研究でも似たような結果がでました。つまり、ジャンプの研究で「ひざを早く伸ばすのに意識してジャンプしなさい(内的集中)」と言われた人の8割以上はアンケートで「ジャンプするとき何を考えていましたか?」と言う質問に対して「足を早く伸ばす事を考えていた」ということです。
この研究でさらに興味深い結果が出たのは、コントロールグループ、つまり、ただ単に「ベストをつくせ」と言われた人達がいったい何を考えているのかという事でした。
なんと、約10%の人しか外的集中の事を考えていなく、身体の動きについて考えていた人(内的集中)も20-30%でした。大多数の人達は、「前よりも早く走る」とか「前の記録を塗替える」とか「ただベストを尽くした」のように外的集中にも内的集中にも該当しな答えをしました。
何が興味深いかと言うと、外的集中の方がより効果的というのは過去の研究で分かっている事なのですが、別に本能的に人間は一番効果的な考えをしない、と言う事が分かった事です。つまり、脳がより効果的な方法を学ぶには、指導が必要かもしれないという事が結果として出た事です。
最近(2016年)の研究でWulf教授は同じようなアンケートをとり、指導通りにした人としなかった人をさらに分けて研究しました。例えば、外的集中の指導をしたのにアンケートの結果で内的集中の事を考えていたり、何も考えていなかったり、など、いろいろなバリエーションがあります。その中で、外的集中の指示通りにした人のグループとしなかった人のグループにアンケートの結果を元に分けました。つまり、外的集中指導のグループだったけど内的集中の答えを書いた人は内的集中として計算し、その逆も内的集中グループにする事でアンケートの結果に基づき、外的集中グループと内的集中グループに分けて統計的に計算しました。そうすると、結果は元の結果と同様、外的集中の方が内的集中よりもよかった、という結果がでました。
もう一つ興味深い事を話します。
アンケートで、「どっちの指導法がパフォーマンスに良い影響を与えたと思いますか」という質問を実際のパフォーマンスの結果を見せずに聞きました。
驚いた事に!なんと答えはバラバラ。ほぼ全ての人が外的集中指導の方がパフォーマンスが良かったのに、ある人は「内的集中方法が良かった」、ある人は「何も指導がない方がよかった」などと答えました。これはアジリティのテストでも、ジャンプのテストでも、僕のした研究でも同じでした。この結果で分かる事は、被験者は自分でどの指導法が一番高いパフォーマンスだったかという事の検討が全くつかないのです。なぜこういった事が起きるのかははっきりはわかりませんが、おそらく身体を動かすと言うのはとても複雑な事で、脳のコントロールにより無意識下で行われています。それを、意識的に考えたところでわからないからだという説があります。
この考え方だと、内的集中がなぜ悪いのかにある程度説明がつきます。つまり、とても複雑で意識下ではコントロールしきれない複雑なものを内的集中により意識下に持ってきて動く方が逆に脳にとっては邪魔だ、という考えたかです。
どうでしたか?
今日は第3弾でもっとさらに深く効果的な指導方法、コーチング方法について語ります。
第一弾では、選手やクライアントに指示を出す時、どこに意識を向けるよう指示すればいいかという事でFocus of attentionの基本的な話をしました。第2弾では、エクスターナルフォーカス(外的集中)とインターナルフォーカス(内的集中)の違いについて実際の研究結果を紹介しました。
今回は、また違った角度から話をしていきます。
Jared Porter教授はこのトピックの研究の際に被験者たちにアンケートを取るといった手法をいくつかの研究で取りました。つまり、内的、外的フォーカス, コントロールグループにそれぞれ違う指導法をして、決められたパフォーマンスをしてもらいます。そしてその後に「何を考えてたか」という質問をします。
アンケート
これは、被験者が本当に指導に基づいてパフォーマンスをしたかと言う確認という目的と、いったい人は与えられた情報をどうやって受け取っているのかというのを研究する目的で始めたのです。
アンケートの結果、(指導方法に関わらず)約8割の人が指導通りに考えている事がわかりました。これは、私のやった研究でも似たような結果がでました。つまり、ジャンプの研究で「ひざを早く伸ばすのに意識してジャンプしなさい(内的集中)」と言われた人の8割以上はアンケートで「ジャンプするとき何を考えていましたか?」と言う質問に対して「足を早く伸ばす事を考えていた」ということです。
この研究でさらに興味深い結果が出たのは、コントロールグループ、つまり、ただ単に「ベストをつくせ」と言われた人達がいったい何を考えているのかという事でした。
なんと、約10%の人しか外的集中の事を考えていなく、身体の動きについて考えていた人(内的集中)も20-30%でした。大多数の人達は、「前よりも早く走る」とか「前の記録を塗替える」とか「ただベストを尽くした」のように外的集中にも内的集中にも該当しな答えをしました。
何が興味深いかと言うと、外的集中の方がより効果的というのは過去の研究で分かっている事なのですが、別に本能的に人間は一番効果的な考えをしない、と言う事が分かった事です。つまり、脳がより効果的な方法を学ぶには、指導が必要かもしれないという事が結果として出た事です。
最近(2016年)の研究でWulf教授は同じようなアンケートをとり、指導通りにした人としなかった人をさらに分けて研究しました。例えば、外的集中の指導をしたのにアンケートの結果で内的集中の事を考えていたり、何も考えていなかったり、など、いろいろなバリエーションがあります。その中で、外的集中の指示通りにした人のグループとしなかった人のグループにアンケートの結果を元に分けました。つまり、外的集中指導のグループだったけど内的集中の答えを書いた人は内的集中として計算し、その逆も内的集中グループにする事でアンケートの結果に基づき、外的集中グループと内的集中グループに分けて統計的に計算しました。そうすると、結果は元の結果と同様、外的集中の方が内的集中よりもよかった、という結果がでました。
もう一つ興味深い事を話します。
アンケートで、「どっちの指導法がパフォーマンスに良い影響を与えたと思いますか」という質問を実際のパフォーマンスの結果を見せずに聞きました。
驚いた事に!なんと答えはバラバラ。ほぼ全ての人が外的集中指導の方がパフォーマンスが良かったのに、ある人は「内的集中方法が良かった」、ある人は「何も指導がない方がよかった」などと答えました。これはアジリティのテストでも、ジャンプのテストでも、僕のした研究でも同じでした。この結果で分かる事は、被験者は自分でどの指導法が一番高いパフォーマンスだったかという事の検討が全くつかないのです。なぜこういった事が起きるのかははっきりはわかりませんが、おそらく身体を動かすと言うのはとても複雑な事で、脳のコントロールにより無意識下で行われています。それを、意識的に考えたところでわからないからだという説があります。
この考え方だと、内的集中がなぜ悪いのかにある程度説明がつきます。つまり、とても複雑で意識下ではコントロールしきれない複雑なものを内的集中により意識下に持ってきて動く方が逆に脳にとっては邪魔だ、という考えたかです。
どうでしたか?
7•集中(どこに意識するよう指導するか)つづき(2)
こんにちは
前回はと言う事で、指導をする際、体に意識を向けた方がいいのか(インターナルフォーカス:内的集中)、結果に意識を向けた方がいいのか(エクスターナルフォーカス:外的集中)と言う話をしました。今日はその続きで、もう少し深く話で行きます。
今日はまた違う論文の話をします。Marchant, Greig, and Scott (2009)の論文でアームカール(上腕二頭筋を鍛える筋トレ)をEMG(表面の筋肉の活動を観測する機械)を使ってテストした研究があります。
この研究では外的集中(結果に意識を向けた指導)グループは「握っているバーを思いっきり上げるように集中してください」と指導しました。
もう一つのグループ、内的集中の指導を与えたグループには「上腕二頭筋に集中して思いっきり上げてください」と指導しました。
結果:
•出力(どれだけ力を出せたか)の結果は、外的集中での指導の方が内的集中より著しく強い力を出しました。
•しかし筋肉の活動はどうだったでしょうか。結果は内的集中の指導の方が筋肉活動が外的集中より著しく多かったのです。
つまり、二つの結果をまとめると、体の動きに集中させると、筋肉の活動は多いのに、パフォーマンスは悪いということです。結果に意識を向けると、筋肉を少なく刺激しているのに力の出力は上がったと言う事です。つまり、外的集中はより効率的かつ効果的にパフォーマンスが上がりました。この筋活動はボディービルダーや筋力トレーニングを何年もしている経験者に見られる特徴です。
技術の発達と共に脳は効率の良い動きを憶えるのです。つまり、外的集中を与えると素人が経験者のような筋活動をして、その結果内的集中よりも多く出力が出た。逆に内的集中をするとその指導法自体が邪魔になった、という結果だったのです!!!
この結果は、垂直跳び、ダーツのパフォーマンスとEMGによる筋活動を見た研究でも同じ結果が証明されました。
パフォーマンスを行う時に動きの結果(外的集中)について考えると、パフォーマンスが良くなるだけではなく、筋肉の活動もより効率的に動く、という事がわかりました。
スポーツのコーチやパーソナルトレーナーは何かを教える時、体の動きの話をたくさんしますよね。でも、体の動きや体の部分に意識を向けると言う事は、本当にいいのか?
次回は、またさらに理解を深めるよう、話をしていきます。原本が欲しかったら教えてください。
前回はと言う事で、指導をする際、体に意識を向けた方がいいのか(インターナルフォーカス:内的集中)、結果に意識を向けた方がいいのか(エクスターナルフォーカス:外的集中)と言う話をしました。今日はその続きで、もう少し深く話で行きます。
今日はまた違う論文の話をします。Marchant, Greig, and Scott (2009)の論文でアームカール(上腕二頭筋を鍛える筋トレ)をEMG(表面の筋肉の活動を観測する機械)を使ってテストした研究があります。
この研究では外的集中(結果に意識を向けた指導)グループは「握っているバーを思いっきり上げるように集中してください」と指導しました。
もう一つのグループ、内的集中の指導を与えたグループには「上腕二頭筋に集中して思いっきり上げてください」と指導しました。
結果:
•出力(どれだけ力を出せたか)の結果は、外的集中での指導の方が内的集中より著しく強い力を出しました。
•しかし筋肉の活動はどうだったでしょうか。結果は内的集中の指導の方が筋肉活動が外的集中より著しく多かったのです。
つまり、二つの結果をまとめると、体の動きに集中させると、筋肉の活動は多いのに、パフォーマンスは悪いということです。結果に意識を向けると、筋肉を少なく刺激しているのに力の出力は上がったと言う事です。つまり、外的集中はより効率的かつ効果的にパフォーマンスが上がりました。この筋活動はボディービルダーや筋力トレーニングを何年もしている経験者に見られる特徴です。
技術の発達と共に脳は効率の良い動きを憶えるのです。つまり、外的集中を与えると素人が経験者のような筋活動をして、その結果内的集中よりも多く出力が出た。逆に内的集中をするとその指導法自体が邪魔になった、という結果だったのです!!!
この結果は、垂直跳び、ダーツのパフォーマンスとEMGによる筋活動を見た研究でも同じ結果が証明されました。
パフォーマンスを行う時に動きの結果(外的集中)について考えると、パフォーマンスが良くなるだけではなく、筋肉の活動もより効率的に動く、という事がわかりました。
スポーツのコーチやパーソナルトレーナーは何かを教える時、体の動きの話をたくさんしますよね。でも、体の動きや体の部分に意識を向けると言う事は、本当にいいのか?
次回は、またさらに理解を深めるよう、話をしていきます。原本が欲しかったら教えてください。
6• フォーカスオブアテンション(どこに意識するよう指導するか)はじめ
こんにちは
今回 Focus of attentionとかAttentional focusと言いうトピックについて話します。これはパフォーマンスをする時どこに神経を注ぐか、集中するかによって技術の向上が違うというトピックです。元々はDr.Wulfという教授とその同僚達によって作られたAttentionつまり集中の新しい分類です。
元々の歴史は研究ではなく実践の選手やコーチから生まれた経験談で、Wulf教授が研究しだしたと言うのが始まりです。まずattention(アテンション)とは「何を考えているか、何を意識をしているか」という認知的、思考的な話で、「どこを見ているか」というアテンションではありません。何を考えているかです。
Wulf教授はアテンションには Internal focus (インターナルフォーカス、内的集中)とExternal focus(エクスターナルフォーカス、外的集中)の2種を定義しました。
1)インターナルフォーカス(以降、内的集中と呼びます)と言うのは、パフォーマンスの時、意識を身体、もしくは身体の動きに注ぐ事です。つまり、身体の動きについて考えている事を指します。
例)スクワットをしている時に、膝とお尻の動きに集中する。膝を伸ばす事に集中する。ボールを投げる時に腕の動きや足の動きに集中する、もしくはそういった事を考えている。これがインターナルフォーカスです。
2)エクスターナルフォーカス(以降、外的集中と呼びます)とは、ある動きをする時意識を動きの結果に集中する事です。
例)スクワットで、意識をバーベルを上げるということに集中する事です。ゴルフのパットでクラブの動きに集中する事。など。
二つの分類はゴールは一緒(=パフォーマンスを成功させる、技術を向上させる)ですが、意識したり考えたりする事や場所(位置)を変える事でパフォーマンスに大きく影響する、と言う事です。一つ足しておくと、人間はこれ以外の事を考えていたり、何も考えていなかったり、両方考えていたり、全く別のことを考えたりします。ただ、定義として、2つに分けていると言う事です。
ではどっちがいいの?ということですが、
研究では、外的集中が学習効果、パフォーマンスを上げる事がわかっています。もっと正確に言うと内的集中がパフォーマンスに悪影響を与える事がわたっています。
研究では、主に内的集中と 外的集中ともう一つ、何も指導しない、つまり「ベストをつくせ」的な事だけを言われるグループと3つのグループで比べました。つまりこの3つ目のグループは何を考えようとその人の自由と言う事です。
この結果、とても面白い事が分かっています。それは、外的集中つまり結果に意識を向けた指導は2つのどのグループよりも、パフォーマンスも学習能力、応用能力すべて高かったのです(一般的に)。しかし、身体に意識を向けた指導、つまり内的集中は外的集中よりも悪いのは当たり前で、何も指導しなかったグループよりも悪い、もしくは変わらない、という2つの結果があらゆる研究で証明されました。
つまり外的集中は普通より良かっただけでなく、内的集中はパフォーマンスの向上を邪魔する、と言う事がわかったのです。
パフォーマンスを習う時や教える時は身体に意識を向ける事は当たり前のように思うかもしれませんが、実はそれは何も言わないよりも悪い、と言う事が分かってきています。
これがざっくりした研究の結果です。僕はこの研究が自分の専門なので、しばらく時間を使って解説して行きたいと思います。これまで、100以上の研究が外的集中の方が内的集中よりもいい、という結果が出てきています。もちろん違いがなかった研究もあります。この一見反対のような結果、とても面白いですよね。
あなたは、もしかしたら悪い指導をしているかもしれませんよ!
今回 Focus of attentionとかAttentional focusと言いうトピックについて話します。これはパフォーマンスをする時どこに神経を注ぐか、集中するかによって技術の向上が違うというトピックです。元々はDr.Wulfという教授とその同僚達によって作られたAttentionつまり集中の新しい分類です。
元々の歴史は研究ではなく実践の選手やコーチから生まれた経験談で、Wulf教授が研究しだしたと言うのが始まりです。まずattention(アテンション)とは「何を考えているか、何を意識をしているか」という認知的、思考的な話で、「どこを見ているか」というアテンションではありません。何を考えているかです。
Wulf教授はアテンションには Internal focus (インターナルフォーカス、内的集中)とExternal focus(エクスターナルフォーカス、外的集中)の2種を定義しました。
1)インターナルフォーカス(以降、内的集中と呼びます)と言うのは、パフォーマンスの時、意識を身体、もしくは身体の動きに注ぐ事です。つまり、身体の動きについて考えている事を指します。
例)スクワットをしている時に、膝とお尻の動きに集中する。膝を伸ばす事に集中する。ボールを投げる時に腕の動きや足の動きに集中する、もしくはそういった事を考えている。これがインターナルフォーカスです。
2)エクスターナルフォーカス(以降、外的集中と呼びます)とは、ある動きをする時意識を動きの結果に集中する事です。
例)スクワットで、意識をバーベルを上げるということに集中する事です。ゴルフのパットでクラブの動きに集中する事。など。
二つの分類はゴールは一緒(=パフォーマンスを成功させる、技術を向上させる)ですが、意識したり考えたりする事や場所(位置)を変える事でパフォーマンスに大きく影響する、と言う事です。一つ足しておくと、人間はこれ以外の事を考えていたり、何も考えていなかったり、両方考えていたり、全く別のことを考えたりします。ただ、定義として、2つに分けていると言う事です。
ではどっちがいいの?ということですが、
研究では、外的集中が学習効果、パフォーマンスを上げる事がわかっています。もっと正確に言うと内的集中がパフォーマンスに悪影響を与える事がわたっています。
研究では、主に内的集中と 外的集中ともう一つ、何も指導しない、つまり「ベストをつくせ」的な事だけを言われるグループと3つのグループで比べました。つまりこの3つ目のグループは何を考えようとその人の自由と言う事です。
この結果、とても面白い事が分かっています。それは、外的集中つまり結果に意識を向けた指導は2つのどのグループよりも、パフォーマンスも学習能力、応用能力すべて高かったのです(一般的に)。しかし、身体に意識を向けた指導、つまり内的集中は外的集中よりも悪いのは当たり前で、何も指導しなかったグループよりも悪い、もしくは変わらない、という2つの結果があらゆる研究で証明されました。
つまり外的集中は普通より良かっただけでなく、内的集中はパフォーマンスの向上を邪魔する、と言う事がわかったのです。
パフォーマンスを習う時や教える時は身体に意識を向ける事は当たり前のように思うかもしれませんが、実はそれは何も言わないよりも悪い、と言う事が分かってきています。
これがざっくりした研究の結果です。僕はこの研究が自分の専門なので、しばらく時間を使って解説して行きたいと思います。これまで、100以上の研究が外的集中の方が内的集中よりもいい、という結果が出てきています。もちろん違いがなかった研究もあります。この一見反対のような結果、とても面白いですよね。
あなたは、もしかしたら悪い指導をしているかもしれませんよ!
5• 練習で試合はみれない つづきのつづき
こんにちは
今回は練習で試合は見れないの第4弾として、また違う要素を考えて行きたいと思います。
前回、closed skill とopen skillとgross vs fine motor skill, discrete vs. continuous skill の話をしました。今回は、それ以外の要素を紹介して行きます。
まず3弾と4弾で言い残した技術の分類の中で大きな物、そして簡単に説明できるのはobject manipulationです。
objectとは「物」。manipulationとは「扱う」。つまり、動きを分類して考える時2〜4弾以外にその動作をする時、物を扱かっているかどうか。です。ラケットを使う動作なのか体のみを使う動作なのかでその動作の複雑さ、難しさ、というのが変わってきます。例えば手でボールを打つときはあなたは手とボールの位置関係を把握する技術がいります。それがバットで打つ場合自分とバットの距離や関係、バットの位置、バットを振る軌道や角度、そしてそれを操ってボールを打つので実は手で打つのとは大きく脳の働きは異なります。
だからお子さんに運動を教える時、バットがあまりにも難しいと感じた場合、まず手である程度感覚をつかませてから、バットで打つ、という段階を踏む事も可能性の一つとして考えれます。
ではその他の2〜4弾とは違う本人の動作に直接的には関係がないけど、動作の結果自体に影響を与えるものを紹介します。
1)技術に直接影響しない要素:環境
たとえば、バスケットにはグラスの透明なボードと木のバックボードがあります。いつもグラスのボードで練習していると、木のボードとは違うので、パフォーマンスに影響を及ぼします。サッカー会場でサイドランからベンチの距離、ゴールから後ろの壁の距離が遠いところと近いところがありますね。良い会場だと、陸上のトラックの中にサッカーグラウンドがありますね。遠近的な距離感が変わってくると実際のグラウンドのスペースは一切変わっていなくても、影響を及ぼします。ですから、いろんな場所で練習するように心がけてください。
2)観衆やディフェンス
練習は生徒が集中できないから、窓を閉め切る、という顧問の先生をよく見ます。しかし、試合中、気になる子が見ていたり、親御さんがいたり、いろんな人がいるのは当たり前ですよね。でも、人がほとんどいない時もありますよね。ですから、閉め切ったり、逆に他の生徒に見に来るように頼んだりいろんな状況でも練習ができるようになるのが大事です。シュートの練習でも試合中フリーの時も、ディフェンスがいるときもありますよね。いろんな状況を作り出してください。
3)プレッシャー
その技術を発揮する場面にプレッシャーがかかるなら、練習でもプレッシャーのある状況を作り出しましょう。
前回と今回のまとめとして、人間の体は細かく忠実に与えられた刺激通りにしかうまくなりません。技術に関係する環境、しない環境、精神面、技術面、状況、観衆、全て試合に近ければ近いほど、練習と試合のパフォーマンスの差がなくなって行きます。
スポーツの技術を取得するのに繰り返しや基礎はとても大事なことです。しかし、「ドリル」って本当に必要なのか、どのくらい必要なのか、ドリルがうまくなっても内容によってはそれがうまくなるだけのコーチの自己満で試合に使えない技術かもしれないと言う事を頭に入れて練習を考えてみてください。
今回は練習で試合は見れないの第4弾として、また違う要素を考えて行きたいと思います。
前回、closed skill とopen skillとgross vs fine motor skill, discrete vs. continuous skill の話をしました。今回は、それ以外の要素を紹介して行きます。
まず3弾と4弾で言い残した技術の分類の中で大きな物、そして簡単に説明できるのはobject manipulationです。
objectとは「物」。manipulationとは「扱う」。つまり、動きを分類して考える時2〜4弾以外にその動作をする時、物を扱かっているかどうか。です。ラケットを使う動作なのか体のみを使う動作なのかでその動作の複雑さ、難しさ、というのが変わってきます。例えば手でボールを打つときはあなたは手とボールの位置関係を把握する技術がいります。それがバットで打つ場合自分とバットの距離や関係、バットの位置、バットを振る軌道や角度、そしてそれを操ってボールを打つので実は手で打つのとは大きく脳の働きは異なります。
だからお子さんに運動を教える時、バットがあまりにも難しいと感じた場合、まず手である程度感覚をつかませてから、バットで打つ、という段階を踏む事も可能性の一つとして考えれます。
ではその他の2〜4弾とは違う本人の動作に直接的には関係がないけど、動作の結果自体に影響を与えるものを紹介します。
1)技術に直接影響しない要素:環境
たとえば、バスケットにはグラスの透明なボードと木のバックボードがあります。いつもグラスのボードで練習していると、木のボードとは違うので、パフォーマンスに影響を及ぼします。サッカー会場でサイドランからベンチの距離、ゴールから後ろの壁の距離が遠いところと近いところがありますね。良い会場だと、陸上のトラックの中にサッカーグラウンドがありますね。遠近的な距離感が変わってくると実際のグラウンドのスペースは一切変わっていなくても、影響を及ぼします。ですから、いろんな場所で練習するように心がけてください。
2)観衆やディフェンス
練習は生徒が集中できないから、窓を閉め切る、という顧問の先生をよく見ます。しかし、試合中、気になる子が見ていたり、親御さんがいたり、いろんな人がいるのは当たり前ですよね。でも、人がほとんどいない時もありますよね。ですから、閉め切ったり、逆に他の生徒に見に来るように頼んだりいろんな状況でも練習ができるようになるのが大事です。シュートの練習でも試合中フリーの時も、ディフェンスがいるときもありますよね。いろんな状況を作り出してください。
3)プレッシャー
その技術を発揮する場面にプレッシャーがかかるなら、練習でもプレッシャーのある状況を作り出しましょう。
前回と今回のまとめとして、人間の体は細かく忠実に与えられた刺激通りにしかうまくなりません。技術に関係する環境、しない環境、精神面、技術面、状況、観衆、全て試合に近ければ近いほど、練習と試合のパフォーマンスの差がなくなって行きます。
スポーツの技術を取得するのに繰り返しや基礎はとても大事なことです。しかし、「ドリル」って本当に必要なのか、どのくらい必要なのか、ドリルがうまくなっても内容によってはそれがうまくなるだけのコーチの自己満で試合に使えない技術かもしれないと言う事を頭に入れて練習を考えてみてください。
3• 練習で試合は見れない つづき
こんにちは
この前は、「練習で試合はみれない はじめ」で、練習でできていたはずの事が実践ではできなくなる場合の話をしました。今日は、そういった事が起きないように心がけるべき事のいくつかを話したいと思います。
ヒトがある技術を習得する時、基本的にはどんなスキルもthe principle of specificity(特異性の原理)に基づいて学びます。
特異性の原理
これは筋トレなどでよく聞く言葉ですが、簡単に言うと、体は与えられた刺激にとても忠実に適応すると言う事です。つまり、短距離走の練習をすれば短距離が早くなるし、長距離の練習をすれば長距離が伸びるというのも、ひとつの特異性の原理です。実際はもっと忠実に適応します。これを元に下の文章を読んでみてください。
これを、頭に置いて以下の練習を考えてみましょう。
• ティーバッティング vs. 普通のバッティング
ティーバッティングというのは野球やソフトボールの初心者などに使われるものでボールをベースの上に固定させてボール打つ事ができる機械です。しかし二つの動作は脳の情報処理の仕方は違う、つまり全く別の技術だ、と言う事です。
ティーバッティングは止まったボールに自分がバットを当てます。そしてバッターはいつ打つかを自分で決めます。そしてボールは止まっています。こういった、環境が固定していて、自分のタイミングで動作を始める技術をclosed skill (クローズスキル)と言います。
他の例では、ゴルフのパター、バスケットボールのフリースロー、野球のピッチングになります。
逆にピッチャーから放たれたボールを打つ時、バッターはボールの動きに反応して動作を開始します。つまり環境は「静」ではなく「動」。バッターが動きを始動するのは環境の変化次第(タイミングなど)と言う事です。
こういった技術をopen skill(オープンスキル)と言います。
例としては、試合の中でのバスケットボールのシュート、テニスやバレーボールのレシーブ、野球の守備など環境の変化が自分の動きを決め、タイミングは自分が環境に合わせる。
この二つのclosed とopen skillは違います。ですからティーバッティングでのバッティング練習は良い効果は期待できない言う事です。このように、技術はそれぞれ共通点や脳の情報処理の仕方によってある程度分けれる、と言う事です。
練習をする時、こういった技術の特徴をとらえて練習すると、効果的に練習ができます。
この前は、「練習で試合はみれない はじめ」で、練習でできていたはずの事が実践ではできなくなる場合の話をしました。今日は、そういった事が起きないように心がけるべき事のいくつかを話したいと思います。
ヒトがある技術を習得する時、基本的にはどんなスキルもthe principle of specificity(特異性の原理)に基づいて学びます。
特異性の原理
これは筋トレなどでよく聞く言葉ですが、簡単に言うと、体は与えられた刺激にとても忠実に適応すると言う事です。つまり、短距離走の練習をすれば短距離が早くなるし、長距離の練習をすれば長距離が伸びるというのも、ひとつの特異性の原理です。実際はもっと忠実に適応します。これを元に下の文章を読んでみてください。
これを、頭に置いて以下の練習を考えてみましょう。
• ティーバッティング vs. 普通のバッティング
ティーバッティングというのは野球やソフトボールの初心者などに使われるものでボールをベースの上に固定させてボール打つ事ができる機械です。しかし二つの動作は脳の情報処理の仕方は違う、つまり全く別の技術だ、と言う事です。
ティーバッティングは止まったボールに自分がバットを当てます。そしてバッターはいつ打つかを自分で決めます。そしてボールは止まっています。こういった、環境が固定していて、自分のタイミングで動作を始める技術をclosed skill (クローズスキル)と言います。
他の例では、ゴルフのパター、バスケットボールのフリースロー、野球のピッチングになります。
逆にピッチャーから放たれたボールを打つ時、バッターはボールの動きに反応して動作を開始します。つまり環境は「静」ではなく「動」。バッターが動きを始動するのは環境の変化次第(タイミングなど)と言う事です。
こういった技術をopen skill(オープンスキル)と言います。
例としては、試合の中でのバスケットボールのシュート、テニスやバレーボールのレシーブ、野球の守備など環境の変化が自分の動きを決め、タイミングは自分が環境に合わせる。
この二つのclosed とopen skillは違います。ですからティーバッティングでのバッティング練習は良い効果は期待できない言う事です。このように、技術はそれぞれ共通点や脳の情報処理の仕方によってある程度分けれる、と言う事です。
練習をする時、こういった技術の特徴をとらえて練習すると、効果的に練習ができます。
2• 練習で試合は見えない はじめ
今日はコーチング、スポーツ指導の話をします。コーチ、選手、指導者が心にとめておくべき事を運動学習の観点から見ます。
1「学習はすぐわからない」
例えば、月曜日に部活である練習をしました。次の日、ある生徒たちは前の日と変わらなかったり、他の生徒はちょっとよくなってたり。。。生徒の中には学習した人としなかった人がいます。でも、この「学習」と言う現象は脳の中で起きる事なので、私たちは直接見る事はできません。
だから、私たちはretention(維持) testをして間接的に「学習」を推し量ります。やり方は至って簡単。まず新しい技術を教える前にどれだけ出来るか記録しておきます(pretest)。練習した技術を次の日や1週間後にもう一度テスト(post-test)してみて、練習前と比較します。このように、私たちは目に見えない「学習」を結果によって推し量るのです。
*私たちも1日後に習った技術を維持していたら「学習した」と言えるのか、1週間後なのか1年後なのかはわかりません。もしかしたら定義的に10年後にテストしたほうがより正確に「学習」を推し量れます。しかし、それでは科学はいつまでたっても進まないので、1日、3日、一週間、などと決めてやっているだけです。
2「学習は見えない」
物を教える時には色々な方法があります。やってみせたり(demonstration)、プロのビデオを見せたり、言葉で指導したり(instruction)、生徒がやったパフォーマンスを見たあと、指導をしたり(feedback)。運動学習では、どういった方法が一番良いか、と言う事を研究しています。
その中で多くの研究トピックでよく見る結果があります。
例えば3種類の指導法をバスケットのシュートの成長で調べる研究があるとします。
3種類の違う情報を与え、どの指導法が一番効果的かを練習で何十回、何百回と練習します。みんな正面から100回シュートしたとしましょう。選手は指導法Aを受けたグループ、指導法Bを受けたグループ、そしてCと3つのグループに分かれます。みんな同じように練習して同じ数練習します。唯一違うのが指導法です。
2日後にシュート30本をもう一度打ちテストします = 2日前に習った事がどれだけ維持されているかを測定。
その後、練習ではしてないけど、似たようなテストします(応用能力、トランスファーテスト)。例えば斜め45度からシュートを打つ。
これが基本的は研究のパターンです。

結果を見た時、練習中はインストラクションAが一番良い結果を出し(60%としましょう)、インストラクションCが一番伸び率が悪かった(40%)。しかし、2日後、学習能力テストをした時に、Aの成績は50%まで落ち、Cの成績が55%まで上がっていた。さらに応用テストをするとAのシュート確率は30%でCの確率は50%だったとしましょう。
この場合練習では指導法Aの方がよかったのに、習った事を維持する力はCの方がよかった事になり、さらにCの方が応用力がある指導法である事がわかります。
これは架空の研究ですが、こういった事は実は研究では当たり前のようにあるのです!!
コーチの皆さんも見た事があるでしょう。練習で他の選手より良い動きをするのに、試合になると全くだめ、という選手。つまり、そう。今コーチであるあなたが目の前に見ている事が全てではない、と言う事なんです。だから、練習で効果があるからその練習が絶対に良いかどうかと言うのはわからないのです。
1「学習はすぐわからない」
例えば、月曜日に部活である練習をしました。次の日、ある生徒たちは前の日と変わらなかったり、他の生徒はちょっとよくなってたり。。。生徒の中には学習した人としなかった人がいます。でも、この「学習」と言う現象は脳の中で起きる事なので、私たちは直接見る事はできません。
だから、私たちはretention(維持) testをして間接的に「学習」を推し量ります。やり方は至って簡単。まず新しい技術を教える前にどれだけ出来るか記録しておきます(pretest)。練習した技術を次の日や1週間後にもう一度テスト(post-test)してみて、練習前と比較します。このように、私たちは目に見えない「学習」を結果によって推し量るのです。
*私たちも1日後に習った技術を維持していたら「学習した」と言えるのか、1週間後なのか1年後なのかはわかりません。もしかしたら定義的に10年後にテストしたほうがより正確に「学習」を推し量れます。しかし、それでは科学はいつまでたっても進まないので、1日、3日、一週間、などと決めてやっているだけです。
2「学習は見えない」
物を教える時には色々な方法があります。やってみせたり(demonstration)、プロのビデオを見せたり、言葉で指導したり(instruction)、生徒がやったパフォーマンスを見たあと、指導をしたり(feedback)。運動学習では、どういった方法が一番良いか、と言う事を研究しています。
その中で多くの研究トピックでよく見る結果があります。
例えば3種類の指導法をバスケットのシュートの成長で調べる研究があるとします。
3種類の違う情報を与え、どの指導法が一番効果的かを練習で何十回、何百回と練習します。みんな正面から100回シュートしたとしましょう。選手は指導法Aを受けたグループ、指導法Bを受けたグループ、そしてCと3つのグループに分かれます。みんな同じように練習して同じ数練習します。唯一違うのが指導法です。
2日後にシュート30本をもう一度打ちテストします = 2日前に習った事がどれだけ維持されているかを測定。
その後、練習ではしてないけど、似たようなテストします(応用能力、トランスファーテスト)。例えば斜め45度からシュートを打つ。
これが基本的は研究のパターンです。

結果を見た時、練習中はインストラクションAが一番良い結果を出し(60%としましょう)、インストラクションCが一番伸び率が悪かった(40%)。しかし、2日後、学習能力テストをした時に、Aの成績は50%まで落ち、Cの成績が55%まで上がっていた。さらに応用テストをするとAのシュート確率は30%でCの確率は50%だったとしましょう。
この場合練習では指導法Aの方がよかったのに、習った事を維持する力はCの方がよかった事になり、さらにCの方が応用力がある指導法である事がわかります。
これは架空の研究ですが、こういった事は実は研究では当たり前のようにあるのです!!
コーチの皆さんも見た事があるでしょう。練習で他の選手より良い動きをするのに、試合になると全くだめ、という選手。つまり、そう。今コーチであるあなたが目の前に見ている事が全てではない、と言う事なんです。だから、練習で効果があるからその練習が絶対に良いかどうかと言うのはわからないのです。
1•運動学習(モーターラーニング)について
今日は、運動学習(モーターラーニング)について基本的な事を語りたいと思います。
1:運動学習とは
まず、運動学習(motor learning)という学問は、人がどうやってmotor skills、言わば身体の動かし方を学ぶかというのが運動学習です。
モータースキルと言うのは、
1)スポーツで使う身体の動かし方(走る、飛ぶ、投げる、打つ、など)もそうですが、身体、身体の一部を使って目標を達成する全てをいいます。
2)ピアノを引いたり、シャツのボタンを止めたり、歩いたり、物を持ったり。。。こういった普段の生活で使っている技術もモータースキルです。
つまり、私達の脳が筋肉に信号を送り体の部分を動かし目的を達成する、その全てをモータースキルとしています。
2:運動学習がさらに研究していること
運動学習の研究のゴールは大きく分けて2つ。1)脳がどのようにモータースキルを学ぶかそのメカニズム(なぜ、どうやって、など)。そして、2)どういった練習や指導がより効率的かつ効果的に物事を学ぶかを研究しています。
例として、どういったインストラクション(コーチが選手や生徒などに伝える言葉)が一番効果的か、どういった練習内容(トレーニングプログラム)が一番効果的か、デモンストレーション(見本)やフィードバック(コーチが選手がプレーした後にかける言葉)の効果などが主に研究されています。
これを聞くと、スポーツ心理学と似ています。そうです。運動学習はスポーツ心理学同様、心理学から来ているのです。その違いは、運動学習はモータースキルが(指導法等により)どう変わるか、に特化していて、指導法によって心理がどう変わるかはスポーツ心理学の分野、と言う事です。
• パフォーマンス、学習能力(学習維持)、トランスファー(移行)能力
運動学習を語る上で3つの重要なキーワードがあります。
1)学習:まず学習とは「相対的永久の学習能力」を意味します。つまり、一度学ぶと忘れない事をこの分野では「学習」と言います。
例)一度自転車を乗る事を学ぶと、5年乗っていなくても乗れますよね。これは、あなたが自転車を乗るスキルを「学習」したからです。では自転車を乗る練習をしたとします。
ここで注意するべき点は、5年後自転車に乗るとフラフラして5年前に乗れた時より下手になっているでしょう。しかし、乗れている = (乗れなかった状態から)成長している → 学習した、という事です。つまり、パフォーマンスが学習する前より上がったいるかどうかが「カギ」なんです。
2)パフォーマンス:練習中の一回一回の結果(乗れた、乗れなかった、ちょっと乗れた)やその波、変化、これをパフォーマンスと言います。
学習とパフォーマンスのまとめ:一度乗れたといって、次の日自転車に乗ってみたら、また乗れなかった。これは僕たちは「学習した」とはいいません。つまり、忘れない技術を習得した時、「学習」と言います。
4)トランスファー(移行):これは習得した技術がいかに移行されるかを表します。例えば、自転車を乗れるようになった。では、練習していた場所とは違う、草の上を走ってみました。もしくは練習とは違うマウンテンバイクに乗ってみました。その時、どれぐらい習った技術が違う環境や似ている技術を応用できるか。これをトランスファー能力と言います。
この基礎知識で言えるのは、3つの技術は別に考える必要がある、ということです。運動学習の研究者にとって、練習中にどれだけうまくいこうが、実践や試合で使えない練習は(つまり学習効果がない練習)「良い」練習とは言いません。つまり、練習でうまくいった = 試合でうまくいく、ではない!と言う事なんです。
この基礎を元にこれから効率的効果的なコーチング、練習方法、指導方法について深く話して行きたいと思います。
1:運動学習とは
まず、運動学習(motor learning)という学問は、人がどうやってmotor skills、言わば身体の動かし方を学ぶかというのが運動学習です。
モータースキルと言うのは、
1)スポーツで使う身体の動かし方(走る、飛ぶ、投げる、打つ、など)もそうですが、身体、身体の一部を使って目標を達成する全てをいいます。
2)ピアノを引いたり、シャツのボタンを止めたり、歩いたり、物を持ったり。。。こういった普段の生活で使っている技術もモータースキルです。
つまり、私達の脳が筋肉に信号を送り体の部分を動かし目的を達成する、その全てをモータースキルとしています。
2:運動学習がさらに研究していること
運動学習の研究のゴールは大きく分けて2つ。1)脳がどのようにモータースキルを学ぶかそのメカニズム(なぜ、どうやって、など)。そして、2)どういった練習や指導がより効率的かつ効果的に物事を学ぶかを研究しています。
例として、どういったインストラクション(コーチが選手や生徒などに伝える言葉)が一番効果的か、どういった練習内容(トレーニングプログラム)が一番効果的か、デモンストレーション(見本)やフィードバック(コーチが選手がプレーした後にかける言葉)の効果などが主に研究されています。
これを聞くと、スポーツ心理学と似ています。そうです。運動学習はスポーツ心理学同様、心理学から来ているのです。その違いは、運動学習はモータースキルが(指導法等により)どう変わるか、に特化していて、指導法によって心理がどう変わるかはスポーツ心理学の分野、と言う事です。
• パフォーマンス、学習能力(学習維持)、トランスファー(移行)能力
運動学習を語る上で3つの重要なキーワードがあります。
1)学習:まず学習とは「相対的永久の学習能力」を意味します。つまり、一度学ぶと忘れない事をこの分野では「学習」と言います。
例)一度自転車を乗る事を学ぶと、5年乗っていなくても乗れますよね。これは、あなたが自転車を乗るスキルを「学習」したからです。では自転車を乗る練習をしたとします。
ここで注意するべき点は、5年後自転車に乗るとフラフラして5年前に乗れた時より下手になっているでしょう。しかし、乗れている = (乗れなかった状態から)成長している → 学習した、という事です。つまり、パフォーマンスが学習する前より上がったいるかどうかが「カギ」なんです。
2)パフォーマンス:練習中の一回一回の結果(乗れた、乗れなかった、ちょっと乗れた)やその波、変化、これをパフォーマンスと言います。
学習とパフォーマンスのまとめ:一度乗れたといって、次の日自転車に乗ってみたら、また乗れなかった。これは僕たちは「学習した」とはいいません。つまり、忘れない技術を習得した時、「学習」と言います。
4)トランスファー(移行):これは習得した技術がいかに移行されるかを表します。例えば、自転車を乗れるようになった。では、練習していた場所とは違う、草の上を走ってみました。もしくは練習とは違うマウンテンバイクに乗ってみました。その時、どれぐらい習った技術が違う環境や似ている技術を応用できるか。これをトランスファー能力と言います。
この基礎知識で言えるのは、3つの技術は別に考える必要がある、ということです。運動学習の研究者にとって、練習中にどれだけうまくいこうが、実践や試合で使えない練習は(つまり学習効果がない練習)「良い」練習とは言いません。つまり、練習でうまくいった = 試合でうまくいく、ではない!と言う事なんです。
この基礎を元にこれから効率的効果的なコーチング、練習方法、指導方法について深く話して行きたいと思います。
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