こんにちは、
今回はちょっといつもとは違う話をします。世の中にはすごく偉そうで、自分こそが正しくて、自分はなんでも知っていると思って話している人がいますよね。
みなさんはそういう人はどう思いますか?僕は、そういう人は全く信じていません。
よく、研究者で名前が売れている人で偉そうな人を見かけます。僕も、一度運動学習の学会で「俺の事をしらないのか」と怒られた事があります。
今日話すのは、愚痴ではなく、キネシオロジーという学問についてです。
キネシオロジーとは元々体育学です。しかし、科学の発展と共に人間の体とスポーツを生物学的に見たり、生理学的にみたり、解剖学的に見たり、物理的に見たりして、色々分野が発達していきました。そこから、スポーツ生理学やスポーツ科学が発展し、バイオメカニックスが発展し、スポーツ心理学者が発展し、運動学習が発展しました。一つの一つ分野はそれぞれ発達し、世界でもトップの研究が行われているのがアメリカです。
でも、研究者はその一つの分野を極めることしかできません。
でも人間の発達というのは、多面的なのです。つまり、100あるピースのパズルの一つのピースだけを極めるのが研究なんです。それで、その一つのピースから全体のパズルを想像します。道を極めるってそんなもんなんです。対象物が人間である限り。現場で働くアスレチックトレーナーやストレングスコーチ、そして各スポーツのコーチもそのピースの一つなんです。
つまり、一つのピースもしくは2つ、まれに3つのピースを深く知る事しかできないのです。他は浅くしか学べません。例えばバイオメカニックスの研究者と運動学習の研究者の多くは嫌い合っています。まず、元にある考え方が違うからです。さらにバイオメカニックスは数字しか信じません。腕の角度やスピードなど。体のみを見ます。逆に運動学習の研究者は首より下は結構どうでも良くて、その上(脳)に主に興味があります(もともと運動学習の起源は心理学です。だから僕のしてきた勉強もそのほとんどが生理学とスポーツ心理学です)。筋肉を動かすのは脳だし、学習が起きるのは神経発達だからです。でも、どちらも正しい事もあるし、バイオメカニックスで説明できる事が運動学習でできなかったり、その逆もあります。
だから、これからの時代、今までそれぞれで発展して来たそれぞれの分野の知識を総合的に考てて助け合う必要があるのです。
今まで言った事を全部考えてみてください。一つのピースしか知らない我々がどうやってあんな偉そうになれるのでしょう?もっともっと謙虚に学ばないと、日本のスポーツ界の発展は遠のくばかりです。こういった事も含め、エイそうな人はなんてかわいそうな人なんだろうって思います。
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