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研究について1:研究論文の探し方

よく研究論文がテレビや雑誌で紹介されたり、薬やサプリメントなどの「科学的根拠」として使われたりしますが、本当にその論文が信じられるかを判断できますか?

実際、研究論文を読んだ事がありますか?
世の中では論文を読んだ事がない人の方が多いと思います。ではいきなり大学の宿題で論文を探したり、論文を読んで論評しないといけない。。そんな時どうしますか?

研究というのを少しでも身近に感じてもらう為、そして、日本にいながら世界の研究を日本にいる学生が読めるようになる為、研究について色々書いて行きたいと思います。

今日は、第一弾:どうやって研究論文が出版されるか。それを紐解くとどうやって論文を調べたらいいか、どういった研究論文を読めば良いか、と言う事がわかります。

1)誰が研究しているの?
研究者の多くが学校に属しているか、会社で独自の研究に携わっているかです。特別な場合としては国立の研究機関。しかし、会社の研究者はその会社の製品などを良くしたり新しく開発するためにしているので、彼らの研究の結果が世に出る事はあまりまりません。だから、多くの場合大学の教授か生徒です。アメリカの大学が常にトップの方に出てくるのはアメリカは研究に大きな力とお金を使っているためだと考えられます。日本の大学はその「ポイント」が少ないためランキングになかなか食い込めません。

この情報の何が大事か?みなさんが目にする研究は学校に所属する教授やその研究生達のものです。なぜなら、彼らは研究して、論文を出版する事によって給料をもらうからです。研究するだけじゃだめなんですね。その結果を論文にして出版して初めて認められます。

2)どうやって出版するの?
書いた研究論文を誰でも発表できるわけではありません。実は出版社に提出して、出版社が良いよ!うちから出版するよ!と言う返事をもらって初めて論文は世に出ます。

さて、この情報がどう役に立つか。「質のいい」研究を探すとき一番手っ取り早い方法の一つが信頼できる出版社から出されている論文を読む事です。なぜなら、出版社によって簡単に出版できるところと厳しい審査を通らないと出版させてもらえないところがあります。それを見極める一つの方法が(アメリカの話)「peer-reviewed」と書いてある出版社を選ぶ事。これは、出版をする過程で他の専門家達に見てもらい、論文の質がしっかりしているかという審査を通ったもののみを出している、と言う証拠です。

3)どうやって論文を探すの?
論文の数は星の数程ありますが、出版社も大量にあります。だから、より多くの論文を見つけるために出版社の情報を把握しているデータベースがあります。このデータベースには何百何千もの出版社の過去から現在の論文データにアクセスしてくれるので、キーワードによっては何万、何十万という論文を検索してくれます。

運動生理学、スポーツ心理学、運動学習、スポーツ科学では主に「Pubmed」「SportDiscus」「Medline」「PsychINFO」というデータベースを使います。
ただ、ここで少し一般の人に難しいのが、ただで論文を読む事です。ほとんどの場合有料です。論文って一つ購入するだけで数千円もするのです。学生や教授たちは学校がそのお金を払ってくれているので、タダで論文を読む事ができます。

では、一般の人がどうやってタダの論文を探すか。今思いつくだけで2つあります。

一つは、グーグルで検索。グーグルのサーチエンジンに「Google scholar」というのが あります。そこでよくpdfでタダでダウンロードできる論文があります。
もう一つは、論文を検索すると、書いた人のメールアドレスがあるはずです。その人に直接Eメールしてこのタイトルのこの論文ちょうだい、って言います。大体もらえます。

まぁ、こういった理由で研究論文と言うのは世の中に出回らないのです。いつか無料になる時が来るといいですね!でも、もし今論文が読みたいなら、上に書いた方法を試してみてください。




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