こんにちは
今回 Focus of attentionとかAttentional focusと言いうトピックについて話します。これはパフォーマンスをする時どこに神経を注ぐか、集中するかによって技術の向上が違うというトピックです。元々はDr.Wulfという教授とその同僚達によって作られたAttentionつまり集中の新しい分類です。
元々の歴史は研究ではなく実践の選手やコーチから生まれた経験談で、Wulf教授が研究しだしたと言うのが始まりです。まずattention(アテンション)とは「何を考えているか、何を意識をしているか」という認知的、思考的な話で、「どこを見ているか」というアテンションではありません。何を考えているかです。
Wulf教授はアテンションには Internal focus (インターナルフォーカス、内的集中)とExternal focus(エクスターナルフォーカス、外的集中)の2種を定義しました。
1)インターナルフォーカス(以降、内的集中と呼びます)と言うのは、パフォーマンスの時、意識を身体、もしくは身体の動きに注ぐ事です。つまり、身体の動きについて考えている事を指します。
例)スクワットをしている時に、膝とお尻の動きに集中する。膝を伸ばす事に集中する。ボールを投げる時に腕の動きや足の動きに集中する、もしくはそういった事を考えている。これがインターナルフォーカスです。
2)エクスターナルフォーカス(以降、外的集中と呼びます)とは、ある動きをする時意識を動きの結果に集中する事です。
例)スクワットで、意識をバーベルを上げるということに集中する事です。ゴルフのパットでクラブの動きに集中する事。など。
二つの分類はゴールは一緒(=パフォーマンスを成功させる、技術を向上させる)ですが、意識したり考えたりする事や場所(位置)を変える事でパフォーマンスに大きく影響する、と言う事です。一つ足しておくと、人間はこれ以外の事を考えていたり、何も考えていなかったり、両方考えていたり、全く別のことを考えたりします。ただ、定義として、2つに分けていると言う事です。
ではどっちがいいの?ということですが、
研究では、外的集中が学習効果、パフォーマンスを上げる事がわかっています。もっと正確に言うと内的集中がパフォーマンスに悪影響を与える事がわたっています。
研究では、主に内的集中と 外的集中ともう一つ、何も指導しない、つまり「ベストをつくせ」的な事だけを言われるグループと3つのグループで比べました。つまりこの3つ目のグループは何を考えようとその人の自由と言う事です。
この結果、とても面白い事が分かっています。それは、外的集中つまり結果に意識を向けた指導は2つのどのグループよりも、パフォーマンスも学習能力、応用能力すべて高かったのです(一般的に)。しかし、身体に意識を向けた指導、つまり内的集中は外的集中よりも悪いのは当たり前で、何も指導しなかったグループよりも悪い、もしくは変わらない、という2つの結果があらゆる研究で証明されました。
つまり外的集中は普通より良かっただけでなく、内的集中はパフォーマンスの向上を邪魔する、と言う事がわかったのです。
パフォーマンスを習う時や教える時は身体に意識を向ける事は当たり前のように思うかもしれませんが、実はそれは何も言わないよりも悪い、と言う事が分かってきています。
これがざっくりした研究の結果です。僕はこの研究が自分の専門なので、しばらく時間を使って解説して行きたいと思います。これまで、100以上の研究が外的集中の方が内的集中よりもいい、という結果が出てきています。もちろん違いがなかった研究もあります。この一見反対のような結果、とても面白いですよね。
あなたは、もしかしたら悪い指導をしているかもしれませんよ!
今回 Focus of attentionとかAttentional focusと言いうトピックについて話します。これはパフォーマンスをする時どこに神経を注ぐか、集中するかによって技術の向上が違うというトピックです。元々はDr.Wulfという教授とその同僚達によって作られたAttentionつまり集中の新しい分類です。
元々の歴史は研究ではなく実践の選手やコーチから生まれた経験談で、Wulf教授が研究しだしたと言うのが始まりです。まずattention(アテンション)とは「何を考えているか、何を意識をしているか」という認知的、思考的な話で、「どこを見ているか」というアテンションではありません。何を考えているかです。
Wulf教授はアテンションには Internal focus (インターナルフォーカス、内的集中)とExternal focus(エクスターナルフォーカス、外的集中)の2種を定義しました。
1)インターナルフォーカス(以降、内的集中と呼びます)と言うのは、パフォーマンスの時、意識を身体、もしくは身体の動きに注ぐ事です。つまり、身体の動きについて考えている事を指します。
例)スクワットをしている時に、膝とお尻の動きに集中する。膝を伸ばす事に集中する。ボールを投げる時に腕の動きや足の動きに集中する、もしくはそういった事を考えている。これがインターナルフォーカスです。
2)エクスターナルフォーカス(以降、外的集中と呼びます)とは、ある動きをする時意識を動きの結果に集中する事です。
例)スクワットで、意識をバーベルを上げるということに集中する事です。ゴルフのパットでクラブの動きに集中する事。など。
二つの分類はゴールは一緒(=パフォーマンスを成功させる、技術を向上させる)ですが、意識したり考えたりする事や場所(位置)を変える事でパフォーマンスに大きく影響する、と言う事です。一つ足しておくと、人間はこれ以外の事を考えていたり、何も考えていなかったり、両方考えていたり、全く別のことを考えたりします。ただ、定義として、2つに分けていると言う事です。
ではどっちがいいの?ということですが、
研究では、外的集中が学習効果、パフォーマンスを上げる事がわかっています。もっと正確に言うと内的集中がパフォーマンスに悪影響を与える事がわたっています。
研究では、主に内的集中と 外的集中ともう一つ、何も指導しない、つまり「ベストをつくせ」的な事だけを言われるグループと3つのグループで比べました。つまりこの3つ目のグループは何を考えようとその人の自由と言う事です。
この結果、とても面白い事が分かっています。それは、外的集中つまり結果に意識を向けた指導は2つのどのグループよりも、パフォーマンスも学習能力、応用能力すべて高かったのです(一般的に)。しかし、身体に意識を向けた指導、つまり内的集中は外的集中よりも悪いのは当たり前で、何も指導しなかったグループよりも悪い、もしくは変わらない、という2つの結果があらゆる研究で証明されました。
つまり外的集中は普通より良かっただけでなく、内的集中はパフォーマンスの向上を邪魔する、と言う事がわかったのです。
パフォーマンスを習う時や教える時は身体に意識を向ける事は当たり前のように思うかもしれませんが、実はそれは何も言わないよりも悪い、と言う事が分かってきています。
これがざっくりした研究の結果です。僕はこの研究が自分の専門なので、しばらく時間を使って解説して行きたいと思います。これまで、100以上の研究が外的集中の方が内的集中よりもいい、という結果が出てきています。もちろん違いがなかった研究もあります。この一見反対のような結果、とても面白いですよね。
あなたは、もしかしたら悪い指導をしているかもしれませんよ!
はじめまして!External focus・Internal focusって日本語で何と言うのか検索していたら、ここに辿り着きました。こうやって日本語でまとめることができて、尊敬します!実は、そちらのマスターのプログラムの友人がいるのですが、彼が話していた日本の方って、山田さんのことかな、と思いました。私も2年前までチャペルヒルにいたんですよ!今はテキサスにいます。これからもブログ覗かせていただきますね!-Shiho Goto
返信削除ここ1年ぐらいブログをサボっていたんですが、コメントありがとうございます!ちょっと頑張ろうと思います。
削除えー!狭い世界ですね!私はまだ日本人にはほとんど会っていません。 ところでexternal/internal focusですが、短い答えは、日本語ではないと思います。日本では研究されていないからだと思います。まず、この名前の難しいところは言葉があまりにも普通過ぎる、ところだと思います。psychologyや他のattentionを扱う文献には日常会話レベルでexternal focus,internal focusと出てきますが、これは私がブログで紹介させてもらっているものとは全く別の意味で、普通に「外、環境」に集中することをexternal focus、「内、体」に集中する事をinternal focusと言っています。言葉の意味としてはこっちの方が正しいと思います。
しかし、このブログで紹介させてもらっているexternal focusの定義は「望んだ動きの結果に集中(テニスなら、自分の打つボールの軌道に集中、ボールの落下点に集中、ボールの回転に集中、ラケットの動きに集中、靴の向きに集中、など色々)」であって、ただ単に「外」ではない、つまり、定義と名前がガッチリ一致してないんですね。internal focus はラケットやボールの軌道ではなく、代わりに腕の動きに集中、’靴’のかわりに’足’の向きに集中など、体(の部分)の動きに集中する事を指します。つまり、external/internal両方とも考えてる事は一緒で、両方とも’動き’に意識をしています。ですが、その意識を体以外に向けるかどうかというころなんです。この複雑さが研究者の間でも多くの勘違いの原因になっています。
ブログ見ていただいてありがとうございます!